結論から。0.00%のノンアルコールビールに、アルコールとしての肝臓負荷はありません

ノンアルコールビールは肝臓に悪いのか。自分の答えは「0.00%表記のものなら、アルコールを分解する仕事は肝臓に発生しません」です。肝臓がダメージを受けるのは、体に入ったエタノールを処理し続けたときだからです。ゼロなら処理そのものが起きません。ただし、注意点が2つあります。表示の読み方と、目的の違いです。

肝臓が傷むのは「エタノールを処理し続けたとき」だから

飲んだお酒のエタノールは、その大半が肝臓で分解されます。厚生労働省の生活習慣病情報サイト e-ヘルスネットは、過剰な飲酒によってまず脂肪肝が生じ、進行すると肝炎や肝硬変に至りうると説明しています(アルコールと肝臓病|e-ヘルスネット)。つまり肝臓側の負担は、入ってきたエタノールの量と、それが続いた年数で決まる話なのです。

ここが理解できると、ノンアルコールビールの位置づけは一気にはっきりします。エタノールがゼロなら、分解の工程そのものが始まりません。麦芽の風味や炭酸の刺激は肝臓には関係がなく、あれは舌と喉が受け取っている情報です。正直、自分も最初は「ビールっぽい味がするんだから、何かしら肝臓が働いてるんじゃないの」と思っていました。でも味と代謝はまったく別のレイヤーの話でした。

それでも「肝臓に悪い」と検索されるのには理由がある

では、なぜこのキーワードで検索する人が絶えないのか。調べていくと、理由は3つに整理できました。ひとつめは「ノンアルコール」という言葉が、じつは度数ゼロを意味していないケースがあること。ふたつめは、アルコール以外の成分、つまり糖質とエネルギーの話が混ざっていること。みっつめは、断酒を目標にしている人に限って当てはまる、まったく別の次元の注意点です。

この3つは、まとめて「悪い」と語られがちですが、性質がぜんぜん違います。1つめは表示を読めば解決します。2つめは飲む本数の問題です。3つめは体ではなく、目的と行動の問題です。ごちゃまぜのまま不安になるのがいちばんもったいないので、この記事では分けて扱います。

この記事で答えること

缶の表示のどこを見れば自分で判断できるか、7つのチェック項目にまとめました。あわせて、国立病院機構の追跡調査が示した「ある条件下では避けたほうがよい」という一次情報も、数字ごと紹介します。自分はもともとアルコールに弱い体質で、最初からノンアル一択で生きてきた人間です。だからこそ「ノンアルなら何でも安心」という雑な結論にはしたくないと思っています。

要点は1行です。アルコールとしての肝臓負荷はゼロでも、確かめるべきことは残っています。

関連記事: ノンアルコールビール0.00%は運転してOK?0.5%表記との違いを法律から整理する

誤解その1。「ノンアルコール」は度数ゼロを意味していない場合がある

いちばん最初に押さえたいのが、日本の法律上の線引きです。ここを知らないと、同じ棚に並んでいる商品の中身が、実はまったく違うことを見落とします。

酒税法が引いている線は「1%未満」

日本の酒税法では、アルコール分1度以上、つまり1%以上の飲料が「酒類」に分類されます。裏を返すと、1%未満であれば酒類ではないので、酒税もかからず、酒販免許なしでコンビニでもスーパーでも売れます。この定義は国税庁の酒税法の概要で確認できます。

つまり「ノンアルコール」「ノンアル」という呼び方の範囲には、理屈のうえでは0.9%までの飲料が入ってしまう余地がある、ということです。0.9%というのは無視できる量ではありません。厚生労働省のガイドラインが示す「飲酒量(ml)×度数(%)÷100×0.8」の式に当てはめると、500mlを飲めば純アルコール量にして約3.6gが体に入ります。同じ式で計算すると度数5%のビール500ml缶は20gになりますから、比べれば少ないですが、ゼロではありません(健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(PDF)|厚生労働省)。ここが「ノンアルなのにアルコールが入っている」と言われる部分です。度数表記と運転の関係は0.00%表記と運転の判断について整理した記事でも詳しく扱っています。

0.00%と0.0%の間にある、地味だけど大きい差

実際の棚を見ると、表記には少なくとも3種類あります。0.00%、0.0%、そして0.5%などの数字が明記された、いわゆる微アルコールです。このうち0.00%は、国内の主要メーカーが「検出限界以下」という意味で使っている表記です。0.0%は小数点以下1桁までしか丸めていないので、理屈のうえでは0.04%程度まで含みうることになります。

整理すると、棚に並ぶ表記は次の3層に分かれます。

  • 0.00%:国内主要メーカーが検出限界以下という意味で使う表記。アルコールとしての扱いはゼロ
  • 0.0%:小数点以下1桁までの丸め。理屈のうえではごく微量を含みうる
  • 0.5%や0.7%などの明記:いわゆる微アルコール。酒類ではないが、確実にアルコールを含む

自分は運転する日や、翌朝に予定がある日は0.00%だけを選ぶようにしています。理由は健康というより、判断を迷いたくないからです。「たぶん大丈夫」を毎回考えるコストのほうが、正直めんどうくさい。0.00%とだけ決めておけば、缶を手に取った瞬間に思考が終わります。

微アルコールは「悪」ではなく「別カテゴリ」

誤解しないでほしいのですが、0.5%の微アルコールが悪い商品という話ではありません。むしろ、飲む量を減らしたい人にとっては現実的な選択肢になりえます。ただそれは「アルコールを含む飲み物」であって、ゼロの飲み物ではない。運転前や、アルコールを完全に避けたい事情がある人にとっては、区別が必要だということです。

要点です。ノンアルという言葉は幅のあるカテゴリ名で、度数ゼロの保証ではありません。

関連記事: ノンアルって高くてコスパ悪い? 酒税ゼロなのに値段が下がらない本当の理由

誤解その2。肝臓ではなく、エネルギーと糖質の話が混ざっている

2つめの誤解は、アルコール以外の成分についてです。ここは「悪い」というより「量による」というのが正確なところだと思っています。

脂肪肝はアルコールだけで起きるわけではない

肝臓に脂肪がたまる状態は、お酒を飲まない人にも起こります。e-ヘルスネットは、アルコールがエネルギーとして代謝される一方で、過剰な飲酒が内臓脂肪の蓄積や脂質代謝の異常と関係することを解説しています(アルコールとメタボリックシンドローム|e-ヘルスネット)。ここで大事なのは、肝臓に脂肪がたまる経路が、アルコール由来のものだけではないという点です。

ノンアルコールビールの多くには、麦芽やホップのほかに糖類や果糖ぶどう糖液糖が使われています。ビールらしいコクを出すためです。当然そこにはエネルギーがあります。もちろん1本あたりの量は商品によって差が大きく、糖質ゼロをうたうものもあれば、しっかり甘みを設計しているものもあります。だから「ノンアルだからノーカウント」という発想が、いちばん危ないと思っています。脂肪肝そのものの回復については脂肪肝と禁酒期間について書いた記事が詳しいです。

自分がやらかした本数の話

正直に書きます。ノンアル飲み比べを始めた1年目、自分は1日に3本も4本も開けていました。仕事終わりに1本、風呂上がりに1本、寝る前に炭酸が欲しくなってもう1本。味の勉強のつもりでしたが、体重計の数字は素直でした。

ここで効いたのが、栄養成分表示を1本単位に換算する習慣です。手順は3つだけです。

  1. 栄養成分表示の「100mlあたり」のエネルギーと炭水化物を読む
  2. 缶サイズで倍にする(350ml缶なら3.5倍、500ml缶なら5倍)
  3. その日に飲んだ本数を掛けて合計を出す

この掛け算をやるようになってから、自分は「今日は2本まで」という線を自然に引けるようになりました。マジで、計算するだけで行動が変わります。毎日飲むことの是非についてはノンアルコールビールを毎日飲む場合の懸念を整理した記事もあわせて読んでみてください。

おつまみという見えない変数

もうひとつ、忘れられがちなのがおつまみです。ノンアルにしたぶん罪悪感が減って、ナッツやチーズ、揚げ物が増える。自分の周りでも「ノンアルにしたのに健診の数値が動かない」と言う人は、だいたいここが原因でした。飲み物の話をしているつもりが、実際には食卓全体の話になっている。これは肝臓の問題というより、生活設計の問題です。

要点です。ノンアルコールビールで気にすべきはアルコールではなく、エネルギーと本数と食卓の合計です。

関連記事: ノンアルコールビール一番おいしいのはどれか、3軸採点で正直に答える

缶の表示で確かめる7つのチェック項目

ここからが実践編です。自分が新作を買うときに、実際に売り場でやっている確認を7つに整理しました。全部やっても20秒くらいで終わります。

1. アルコール分の表記が0.00%か0.0%か

缶の側面、原材料名の近くに「アルコール分」または「アルコール0.00%」の表記があります。桁数まで見てください。0.00%なら検出限界以下、0.0%なら丸めの余地があります。運転や仕事、妊娠中など、ゼロである必要がある場面では0.00%だけを選ぶのが確実です。

2. 商品カテゴリが「ノンアルコール」か「低アルコール」か

正面のロゴまわりに、カテゴリ名が小さく書かれていることがあります。「ノンアルコール・ビールテイスト飲料」なのか、「ビール」なのか、「低アルコール」なのか。輸入品は特にここがわかりにくいので、度数表記とセットで見ます。海外のノンアルビールは0.5%以下を「アルコールフリー」と呼ぶ国もあるため、日本の0.00%と同じ感覚で手に取ると想定と違うことがあります。

3. 原材料名の先頭3つ

原材料名は使用量の多い順に並びます。先頭に「麦芽」「ホップ」が来ているものは、ビールに近い製法です。先頭が「糖類」「果糖ぶどう糖液糖」のものは、甘みでビールらしさを組み立てている設計です。どちらが優れているという話ではなく、後者は甘みが強い傾向があるので、飲む本数を増やしにくいという特徴があります。

4. 栄養成分表示のエネルギー(100mlあたり)

100mlあたりのエネルギーを見て、缶サイズ倍にします。350ml缶なら3.5倍、500ml缶なら5倍。ここで「思ったより多いな」と感じたら、その商品は1日1本の位置づけにしておくと扱いやすくなります。

5. 栄養成分表示の炭水化物(糖質)

同じく100mlあたりの炭水化物を缶サイズ倍します。糖質ゼロ表記の商品もあるので、甘みが気になる人はまずそこから探すと早いです。自分は食事と一緒に飲むときは糖質のある普通のタイプ、風呂上がりに何本か飲みそうな夜は糖質ゼロ、と場面で分けています。

6. 1日の合計本数を決めているか

ここは缶ではなく自分側のチェックです。1本あたりの数字がわかっても、本数が無制限なら意味がありません。自分は平日2本、休日3本という上限を決めています。決めておくと、3本目に手が伸びたときに「今日は休日だっけ」と一瞬考える。その一瞬が効きます。

7. 自分の目的が「減酒」か「断酒」か

最後で最重要のチェックです。飲む量を減らしたいのか、完全にやめたいのか。この答えによって、ノンアルコールビールの扱い方が正反対になります。理由は次の章でまるごと扱います。

要点です。7項目のうち5つは缶の表示で、2つは自分の設計で確かめます。

本当に注意すべき例外。断酒を目標にしている場合

ここが、この記事でいちばん伝えたい部分です。肝臓の話からは少し離れますが、「ノンアルコールビールは危険なのか」という問いに正面から答えるなら、避けて通れません。

久里浜医療センターの追跡調査が示した数字

国立病院機構 久里浜医療センターは、断酒を目標としたアルコール依存症の人にとってノンアルコールビールは危険であると、追跡調査の結果とともに明示しています。2015年の調査では、退院後にノンアルコールビールを使わなかった143人の1年間の断酒継続率が51%だったのに対し、使った55人の継続率は15%でした。ノンアルコールビールを使うことで再飲酒の可能性(多変量ハザード)は約2.3倍になったと報告されています(ノンアル商品は危険なので使わない|久里浜医療センター)。

退院後1年の断酒継続率(久里浜医療センター2015年調査)使わなかった群 n=143:51%使った群 n=55:15%再飲酒の多変量ハザードは約2.3倍

図: 断酒を目標とした人におけるノンアルコールビール使用と1年後の断酒継続率

同センターはあわせて、海外の研究でもノンアルコールビールが飲酒の引き金になるだけでなく、脳の深いところで本物のビールと類似した反応が起こり、本物のアルコールを飲みたい気持ちが高まることが示されていると説明しています。味と見た目と缶の形が、記憶のスイッチを押してしまうということです。

「減酒」が目的なら、評価はむしろ逆になる

一方で同じページには、依存症ではない「少し飲み過ぎている人」については、ノンアルコールビールが飲酒量を減らす助けになる可能性が報告されていると書かれています。つまり同じ飲み物が、目的によって味方にも足かせにもなるということです。

これは自分にとって衝撃でした。ノンアルを紹介する立場として、ずっと「誰にとってもやさしい選択肢」だと思って書いてきたからです。でも一次情報を読むと、そこには明確な線が引かれていました。飲む量を減らしたい人にとっての代替品と、完全にやめると決めた人にとっての引き金は、同じ商品でも役割が違います。

自分はこの線をどう扱っているか

自分はもともとアルコールに弱い体質で、飲酒習慣そのものがありません。だから断酒の難しさを経験として語ることはできません。語れないことは語らない、というのが自分のルールです。

そのうえで実務的に言えるのは、この記事を読んでいる人が「完全にやめる」を目標にしているなら、ノンアルコールビールを日常の代替にする前に、専門の医療機関に相談してほしいということです。ぶっちゃけ、ネットの記事で判断する話ではありません。数字がはっきり出ている領域なので、専門家の判断を挟む価値が大きいと思います。

要点です。肝臓へのアルコール負荷はゼロでも、断酒が目標の人にとっては別の注意が要ります。

肝臓にとっての主役は、やはり純アルコール量です

ノンアルの話をしてきましたが、肝臓の観点から見れば、比較対象を並べたほうが全体像がつかめます。ここで一度、お酒側の数字を確認しておきます。

純アルコール量は掛け算で出せる

厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」は、純アルコール量を「飲酒量(ml)×アルコール度数(%)÷100×0.8」で計算すると示しています。同ガイドラインでは、生活習慣病のリスクを高める飲酒量として、1日あたりの純アルコール摂取量が男性40g以上、女性20g以上という目安が挙げられています(健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(PDF)|厚生労働省)。

飲料別の純アルコール量(厚労省ガイドラインの式で算出)ビール500ml(5%)=20g日本酒1合180ml(15%)=約21.6gノンアルコールビール500ml(0.00%)=0g式:飲酒量(ml)×度数(%)÷100×0.8

図: 純アルコール量の比較。0.00%はこの式に入れても結果がゼロになります

この式にノンアルコールビールの0.00%を入れると、答えはゼロになります。当たり前の計算ですが、目で見ると納得感が違います。逆に0.5%の微アルコールを500ml飲むと、同じ式で計算上は2gです。度数5%のビール500ml缶が20gですから、10分の1ということになります(健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(PDF)|厚生労働省)。式の使い方は純アルコール量の計算方法をまとめた記事でも早見つきで説明しています。

体質によって、そもそも同じ量でも結果が違う

自分はアジア人に比較的多いとされるALDH2の働きが弱いタイプで、ビールを半缶も飲めば顔が真っ赤になります。e-ヘルスネットも、アルコールの分解に関わる酵素の働きには個人差と男女差があり、アルコール性の肝障害の進みやすさにも差があると説明しています(アルコールと肝臓病|e-ヘルスネット)。

つまり「みんなにとっての適量」という数字は存在しない、ということです。ガイドラインの目安は集団に対する目安であって、個人の許容量そのものではありません。自分のように顔が赤くなるタイプの人は、目安よりかなり手前に自分の線を置いたほうが現実的だと思っています。

数字を並べると、選択が単純になる

ゼロと20gを並べると、何が起きているかが一目でわかります。ノンアルコールビールを選ぶことは、肝臓にとってのアルコール処理をゼロにすることです。そこにエネルギーと糖質という別の変数が乗るので、本数を管理する。これだけの話です。

要点です。純アルコール量がゼロなら分解は起きません。管理すべきは本数と食卓のほうです。

ALDH2が弱い自分が、秋のイベントでやっていること

ここからは実践の共有です。9月から11月は、運動会の打ち上げ、紅葉のバーベキュー、ハロウィンと、乾杯の機会が一気に増えます。自分のように飲めない体質だと、この時期の立ち回りが毎年の課題になります。

缶を持ち込むときは0.00%で統一する

バーベキューやホームパーティーに持ち込むときは、自分のぶんは0.00%で統一しています。理由は、途中で誰かに手渡されたときに説明がいらないからです。「これノンアル?」と聞かれて「0.00%だよ」と言えると、会話が1往復で終わります。

秋は柑橘やスパイス系のノンアルクラフトも増えるので、瓶で持っていくと見栄えもします。冷やしたまま運べるように、保冷バッグは小さめのものを常備しています。地味ですが、ぬるいノンアルはテンションが下がるので、ここは投資する価値があります。

屋外のときは炭水化物の合計を意識する

屋外イベントは、飲む本数が自然に増えます。暑さと乾きで喉が動くからです。自分は屋外のときだけ、糖質ゼロのノンアルと炭酸水を半々で持っていくようにしました。ノンアルを3本飲んだ気分になれるのに、実際の甘み由来のエネルギーは半分で済みます。

このやり方に行き着いたのは、去年の秋のバーベキューで5本開けてしまってからです。楽しかったのですが、帰りの電車でお腹が重かった。あれは肝臓ではなく、単純に糖分と炭酸のとりすぎでした。

飲まない自分を説明しすぎない

最後は気持ちの話です。体質的に飲めないことを毎回説明するのは、正直つかれます。だから自分は「これが好きなんですよ」とだけ言うようにしています。理由を語るより、自分が楽しそうにしているほうが、場の空気としてはよほど自然でした。

秋のイベントは、乾杯の回数が多いぶん、自分の定番を持っている人が強いです。1本決めておくと、選ぶ時間もゼロになります。

要点です。季節のイベントは、持ち込む本数と種類を先に決めておくと消耗しません。

よくある質問

ノンアルコールビールを毎日飲むと、肝臓の数値は悪くなりますか

0.00%のノンアルコールビールには肝臓で分解すべきエタノールが含まれないため、アルコールを原因とする負荷は発生しません。ただし糖類を含む商品を本数多く飲み続ければ、エネルギーと糖質の摂取は積み上がります。健診の肝機能の数値が気になる場合は、飲み物単体ではなく食事全体の内容と量を含めて、医師に相談するのが確実です。

0.5%のノンアルコールビールは、肝臓にとってゼロと同じ扱いでいいですか

同じではありません。0.5%の飲料を500ml飲むと、厚生労働省のガイドラインの式で計算して純アルコール量は2gになります(健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(PDF)|厚生労働省)。ビール1缶の20gと比べれば少ない量ですが、ゼロではありません。運転前や、アルコールを完全に避けたい事情がある場面では0.00%を選んでください。

糖質ゼロのノンアルコールビールなら、何本飲んでも大丈夫ですか

糖質ゼロ表記でも、エネルギーが完全にゼロとは限りません。栄養成分表示で100mlあたりのエネルギーを確認し、缶サイズ倍して合計を出す習慣をおすすめします。加えて、炭酸を大量にとるとお腹が張って食事が偏ることもあります。自分は本数の上限を決めることで、この問題をまとめて片づけています。

断酒したい人はノンアルコールビールを飲まないほうがいいのですか

断酒を目標としたアルコール依存症の人については、久里浜医療センターが追跡調査の結果とともに、ノンアルコールビールの使用は危険であると明示しています。退院後の1年間の断酒継続率は、使わなかった群で51%、使った群で15%でした(ノンアル商品は危険なので使わない|久里浜医療センター)。目的が完全な断酒である場合は、自己判断で日常の代替にする前に、専門の医療機関に相談してください。

妊娠中や授乳中でもノンアルコールビールは選べますか

0.00%表記の商品はアルコールが検出限界以下ですが、妊娠中や授乳中の飲み物については、体調や経過によって個別の判断が必要です。この記事で扱っている表示の読み方は参考にしていただきつつ、実際に取り入れるかどうかは、かかりつけの医師や助産師に確認してください。

まとめ。表示を読めば、自分で判断できます

ノンアルコールビールは肝臓に悪いのか。この問いに対する自分の答えは、この記事の最初と最後で変わりません。0.00%表記のものに、アルコールとしての肝臓負荷はありません。気にすべきは、表示の桁数と、エネルギーと糖質の合計と、自分の目的です。

缶の裏を20秒見る習慣がつくと、この手の不安はほとんど消えます。アルコール分の桁数、原材料名の先頭3つ、栄養成分表示の2項目。あとは自分の側で本数の上限を決める。7項目のチェックは、慣れれば数秒です。

そして、この記事で唯一はっきり線を引いておきたいのが、断酒を目標にしている場合の扱いです。ここだけは一次情報が明確に警告を出しています。目的が違えば、同じ飲み物の意味も変わる。これは自分がこの記事を書きながら、いちばん学んだことでした。

今夜、冷蔵庫にあるノンアルの缶を1本、裏返してみてください。書いてあることが読めるようになっているはずです。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。