禁酒・節酒で年間いくら節約できるか、先に数字で答える

結論から書く。禁酒・節酒でどれくらい節約できるかは、「1日あたりの飲酒支出」と「週に何日飲むか」で決まる。前提条件なしで「年間30万円節約!」と書いてある記事は読む価値が薄い。自分のケースに当てはまらないからだ。だから最初に、パターン別の試算表を置いておく。

  • 1日500円 × 毎日(365日):年間 約18万円
  • 1日1,000円 × 毎日(365日):年間 約36万円
  • 1日1,500円 × 毎日(365日):年間 約55万円
  • 1日2,000円 × 毎日(365日):年間 約73万円

「毎日は飲まないけど週3〜4日は飲む」という人向けに、週単位でも計算しておく。

  • 1日1,000円 × 週3日(年156日):年間 約15万6,000円
  • 1日1,500円 × 週4日(年208日):年間 約31万2,000円
  • 1日2,000円 × 週5日(年260日):年間 約52万円

「1日あたりの支出」には、宅飲みなら缶ビール・ワイン・つまみを含む総額、外飲みなら飲食店での飲み物代を入れて試算するのが現実に近い。コンビニで缶ビール2本+おつまみで700〜900円、居酒屋で中ジョッキ3杯なら1,500〜2,000円が相場感だろう。

月曜の朝、Apple Watchが静かに教えてくれたこと

数値を見るまで、感覚はずっとずれていた

自分がこの計算をちゃんとやったのは、去年の1月第2週の月曜朝だった。Apple Watchで家計アプリの通知を確認すると、先月のアルコール関連支出の集計が出ていた。コンビニ・スーパー・飲食店を合算したその数字は、1か月で2万4,000円を超えていた。週末2日しか飲まないのに、だ。

「自分はそんなに飲まない」という感覚は、ログと向き合った瞬間に崩れる。Untappdで記録していたチェックインと、家計アプリのレシート連携を突き合わせると、週末の土日だけで平均1,200〜1,500円を飲み代として使っていることが明確に見えた。外で飲んだ日はさらに跳ね上がる。

自分のケースで試算すると

週2日・1日平均1,300円で計算すると、年間の飲酒支出はおよそ13万5,000円になる。これは「週4日を飲まない(=現在の週4休肝)」という運用の結果だ。もし週7日飲んでいたら、同じ単価で年間約33万8,000円になる計算になる。つまり今の運用で、毎日飲んでいた仮想の自分より年間約20万円を手元に残していることになる。

このシミュレーションを画面に表示したまま、自分はしばらくApple Watchのホーム画面を眺めていた。数値はただそこにあるだけで、何も言わない。でも自分の中で何かがかちりと音を立てた気がした。

浮いたお金の行き先を先に決めておく、という設計

「節約した」で終わらせない仕組みを作る

飲まない日に節約できる金額は、「口座に残るだけ」では意外と実感しにくい。自分が試したのは、毎週月曜の朝に「先週の節酒節約分」を別の用途に振り分けるルーティンだ。家計アプリで先週の飲酒支出を確認し、もし飲んでいなかった日数分だけ「浮いた」と計算して、あらかじめ決めた行き先に移す。

行き先は三つに分けている。

  1. つみたてNISA(積立額の上乗せ):毎月の積立設定に数百〜数千円を加えるイメージで管理する。
  2. 学習・道具の予算:技術書・オンラインコース・ガジェットの購入に充てる専用の「好奇心枠」として積み立てる。
  3. 体験の予算:週末に行く場所、食べたいもの、試してみたいことへの先行投資に使う。

割合は大まかに5:3:2で運用している。数字は感覚で決めたものだが、「投資に全振り」より「使う枠も残す」ほうが心理的に続きやすいと感じている。

お金の行き先が決まると、時間の使い方も変わった

面白いのは、飲まない夜の「時間」の使い道も、自然にこの三つの枠と連動してきたことだ。お金の行き先が「学習」に決まっている週は、夜の2時間を技術記事やオンライン講座に充てる。「体験」枠が貯まった週は、翌週末の計画を立てる時間が増える。お金の流れを設計すると、時間の流れも変わる。これはログを取るまで気づかなかった副産物だ。

節酒で節約できる金額を年間単位で試算すると、最小でも数万円、毎日飲んでいた人が完全に禁酒すれば30〜50万円台になる。その数字自体も大事だが、「浮いたお金を何に変えるか」まで設計しておくことで、数字が初めて自分の生活の文脈に乗る。Apple Watchを見るたびに、そのことを思い出す。

試算より先に「行き先」を決める

禁酒・節酒で年間いくら節約できるか、冒頭の試算表に戻ってほしい。自分の1日の飲酒支出と週の飲酒日数を当てはめれば、およそのシミュレーションは10秒で出る。

そこから先が本題だ。年間10万でも20万でも、その金額を「どこへ送るか」を先に決めると、節酒という行動に意味と手触りが生まれる。節約は目的ではなく、次の選択への燃料だ。自分はそれをログと数値で確認しながら、週4休肝の運用を続けている。

計算してから動く。その順番が、自分には合っていた。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。飲酒に関する健康上の不安がある場合は、医療機関や専門家にご相談ください。