夏になるとノンアルビールが面白くなる、マジで

毎年この時期になると、自分のスマホのメモがノンアルビールの新作情報でパンパンになる。6月後半から7月にかけては、国内外問わず新フォーミュラや限定ラベルが一気に出てくるタイミングで、ノンアル担当としてはかなりアツいシーズンだ。

自分はALDH2の活性が低くて、ビール半缶飲んだだけで顔が真っ赤になる体質。だからアルコールを「やめた」とかじゃなく、最初からノンアル一択でここまで来た。その分、ノンアルビールだけに向き合ってきた時間は人一倍長い。そのアドバンテージを活かして、今回は「2つのタイプ」をしっかり比較してみる。

今年の夏に試した新作群を飲み込んでみると、大きく2つの方向性に分かれていることに気づいた。ひとつは「麦感ゴリゴリ系」、もうひとつは「スッキリ軽快系」だ。どちらがいい・悪いじゃなく、それぞれに刺さるシーンと人がある。そこをフラットにレビューしていく。

「麦感ゴリゴリ系」:ビールらしさを追求した新作たち

どんな味わいか

麦芽の香ばしさが前に出てくるタイプで、一口目から「あ、これビールだ」という感覚が強い。モルティな甘みと、やや重めのボディが特徴で、グビグビ飲むというより、ゆっくり味わいたくなる。最近の新作はホップの苦みもしっかり設計されていて、後味にほんのりビターな余韻が残る。

正直、初めてノンアルビールを飲む人がこのタイプを選ぶと「思ったよりちゃんとビールだ」と驚く。ノンアルに対して「薄い」「水っぽい」というイメージを持っている人ほど、この系統に触れるとその印象が変わると思う。

向いているシーン・向いている人

  • 食事をしっかり楽しみたい夜:焼き鳥、唐揚げ、餃子など「ビール飯」と呼ばれる料理との相性が抜群。重めのボディが、脂や塩気に負けない。
  • 「ビールを飲んでいる感」を大切にしたい人:飲み会や宅飲みで周囲と同じテンションを共有したいときに、グラスの中身の「それっぽさ」が雰囲気を作ってくれる。
  • ゆっくりひとり飲みの夜:味わいに厚みがある分、一杯でじっくり時間が使える。

ただし、ぶっちゃけ「疲れているときに手が伸びるか」というと微妙だ。麦感の重さが、へとへとな体には少しリッチすぎることもある。飲む体力があるときのほうが真価を発揮するタイプ、という感じ。

「スッキリ軽快系」:のどごしと炭酸で勝負する新作たち

どんな味わいか

一口目に炭酸のシュワシュワ感が来て、後味がスパッと切れる。麦の主張は控えめで、ホップのフレッシュな香りや、柑橘系のニュアンスが前に出てくるものも多い。飲み終えたあとに「あ、もう一口」となる牽引力は、このタイプのほうが強い。

今年の新作で気になったのは、ドライホップを強調したものや、フルーティなホップ品種を使ったクラフト系のスッキリタイプ。アロマがかなりしっかりしていて、「軽い」のに「薄い」わけじゃない、という絶妙なラインを攻めてきている。

向いているシーン・向いている人

  • 暑い日の外飲み・スポーツ後:炭酸の抜け感とキレが、汗をかいたあとの体にフィットする。重さがないから、場の流れを止めずにゴクゴクいける。
  • 軽いおつまみや和食と合わせたいとき:枝豆、冷ややっこ、刺身など、素材の味を活かしたい料理には、主張しすぎないスッキリ系が馴染みやすい。
  • ノンアルビール初心者:味が複雑すぎないから、「とりあえず試してみたい」という入り口に向いている。

逆に、ガッツリした食事のときにこれだけで対抗しようとすると「なんか物足りないな」となることも。食べ物の濃さに負けてしまうシーンがある、というのは正直なところだ。

2タイプを並べて見えてきたこと

「どっちが好きか」より「いつ飲むか」で選ぶ時代

飲み比べてみて改めて思ったのは、ノンアルビールの選び方がワインやコーヒーの選び方に近づいてきている、ということだ。「ビールっぽいもの」を1種類選ぶのではなく、シーンや気分、食事の内容によって使い分ける発想が、普通になってきている。

実際、自分の冷蔵庫には今この2タイプが共存している。平日の仕事終わりに一杯やりたいときはスッキリ系を開けて、週末に友人と家で鍋でもしながらじっくり飲むときは麦感ゴリゴリ系を出す、という使い分けがしっくりきている。

新作を選ぶときに自分がチェックしているポイント

  1. パッケージの原材料表示:麦芽の比率やホップの種類が書いてあると、飲む前からある程度タイプが読める。
  2. 炭酸の強度の記載:「強炭酸」「微炭酸」の表記があるものは選びやすい。スッキリ系は炭酸強め、麦感系は中炭酸が多い傾向がある。
  3. アロマを一度嗅いでみる:缶を開けた瞬間の香りで、その日の気分に合うかどうかが意外と正直に出る。

ノンアルビールはここ数年で本当に多様になった。「アルコールが入っていないから仕方なく飲む」という消去法じゃなく、「これが飲みたいから選ぶ」という積極的な一杯として手が伸びる商品が増えている。マジでいい時代だと思う。

今夏、どっちを冷やしておく?

結論をひとことでまとめるなら、こうなる。

食事とガチで向き合いたい夜、ゆっくり飲みたい夜 → 麦感ゴリゴリ系。

暑さでくたびれた体を復活させたい昼〜夕方、さっぱりしたい夜 → スッキリ軽快系。

どちらかひとつを「正解」にするより、両方冷蔵庫に入れておくのが今夏の自分のスタンダードになりそうだ。新作レビューはこれからも続けていくので、また面白いものを見つけたらレポートする。次回も読んでほしい。

※本記事は一般情報であり、医療的助言ではありません。特定の健康状態に関するご不安がある場合は、医療専門家にご相談ください。