キッチンに立つ前に、まず一杯注ぐ

仕事を終えて家に帰ると、まっすぐキッチンへ向かうより少しだけ「準備」の時間を挟みたくなる。そのルーティンが私の場合、冷蔵庫からノンアルビールを取り出してグラスに注ぐことなんですよね。

最初は「料理しながら飲んでいいのかな」とちょっと迷ってたんですけど、今はもう完全に定着してます。グラスを手元に置いてからまな板に向かうと、なんか気持ちの切り替えが段違いに早いんです。仕事モードのザワザワがすっと落ち着いて、「さあ今夜は何作ろうかな」って気分になれる。

これが3年続いているノンアル生活で気づいた、地味だけど大事な発見のひとつ。今日はそのキッチンでの「ながら飲み」について、初夏の今の時期ならではの楽しみ方も交えて書いてみます。

「ながら飲み」がキッチン時間を変える理由

飲み物がリズムをつくる

料理ってタスクの連続で、特に平日夜は「早く終わらせたい」モードになりがち。でも手元においしい一杯があると、それだけで少し丁寧に動けるんですよね。野菜を切る速度がゆっくりになって、鍋の中を覗き込む回数が増えて。結果として、ご飯の味が変わる気がする。

ノンアルビールの炭酸が口の中をさっぱりさせてくれるので、食材の味見もしやすくなります。下味がちょうどよく決まりやすい、という感覚がある。これは個人的な印象ですが、毎日続けているうちにそう感じるようになりました。

アルコールなしだから「集中」できる

以前はワインを飲みながら料理することもあったんですけど、正直ちょっとぼんやりしてきて、塩を入れすぎたり火加減を見逃したりしてた(笑)。ノンアルビールに変えてから、料理しながらでも頭がクリアなまま。火の前で集中できるのって、ノンアルの大事なポイントだなと実感しています。

平日はノンアルで支度を楽しんで、週末に少量のワインをゆっくり味わう、という今の使い分けはこういう経験から自然と生まれました。

初夏のキッチン、おすすめの「ながら飲み」スタイル

ビタースタイルのノンアルビールで夏野菜支度

6月に入ってからきゅうり・トマト・ズッキーニといった夏野菜が店頭に並び始めましたよね。こういう野菜を使うときは、少し苦味のあるビタースタイルのノンアルビールと合わせるのが私のお気に入りです。

たとえばズッキーニをオリーブオイルでソテーしながら飲むと、野菜の甘みとビールの苦味がキッチンの中でちょうどよく混ざり合う感じがして、気分が上がるんですよね。料理が完成する前から「おいしい時間」が始まってる、みたいな。

きゅうりを切って塩もみしてる間にもくっと一口。本当に小さなことなんですけど、この連続が平日の夜ごはん支度を「作業」じゃなくて「楽しみ」に変えてくれます。

ノンアルクラフトビールの香りを料理の香りと重ねる

最近クラフト系のノンアルビールが増えていて、柑橘系・フローラル系・麦のコク系など香りのバリエーションが豊富になってきた。これ、料理の香りと「重ねる」楽しみ方ができるんです。

たとえば、レモンや青じそを使った和風のさっぱり料理には柑橘ホップが効いたクラフトノンアルが合うし、バジルやトマトを使うイタリアンっぽい料理にはフローラル系のものが意外とよく合います。完成した料理と飲み物のペアリングだけじゃなくて、「作っている最中の香りと飲み物の香りを合わせる」という視点、やってみると面白いですよ。

グラスと温度、少しだけこだわると変わること

キッチンで飲むならペットボトルから直飲みでいいじゃん、と思う人もいるかもしれない。でも私はそこだけはこだわってます。ちゃんとグラスに注いで飲む。

ガラスのタンブラーでも背の低いゴブレットでも、グラスに注いだ瞬間に泡が立って香りが開く。その数秒がすごく好きで、キッチンに立つモチベーションになってたりします。ノンアルビールはアルコールビールより炭酸が繊細なものも多いので、注ぎ方ひとつで口当たりがかなり変わりますよ。

温度は私の場合、キンキンに冷やすより2〜3℃高めのほうが香りが感じやすくて好き。冷蔵庫から出して5分ほど置いてから注ぐのが習慣になっています。この時間に翌日の献立を考えたりするのも、ちょっとした楽しみ。

夜ごはん支度を「儀式」にすると続く

「平日夜を楽しくしたい」と思ったとき、大がかりなことをする必要はないなと、3年のノンアル生活で感じています。帰宅したらまず一杯注ぐ、好きなグラスを使う、今夜の料理に合う香りのものを選ぶ——この小さな選択の積み重ねが、気づけば夜ごはん支度全体を「気持ちいい時間」に変えてくれる。

飲みながら作って、できたものをテーブルで食べる。その流れ全体が食事体験なんだ、と思うようになってから、キッチンに立つのが前より好きになりました。夜ごはんの支度が「こなすもの」じゃなくて「楽しむもの」になったのは、ノンアルが傍にあるからかもしれません。

初夏の今は日が長くてキッチンに自然光が差し込む時間も増えて、夜ごはんの支度が一段と気持ちよくなる季節。よかったら今夜、グラスを一つ用意してからまな板に向かってみてください。きっとちょっとだけ、夜が変わる気がするはずです。

※本記事は一般情報であり、医療的助言ではありません。特定の体調不良や疾患については医療機関にご相談ください。