ノンアルコールジンのおすすめは、銘柄より先に「香りの系統」で選ぶと外しにくいです

結論から言うと、ノンアルコールジンのおすすめを探すときは、ランキングの順位よりも、まず自分が好きな香りの系統を決めるのがいちばん確実です。ジンの個性はほとんど「ボタニカル」と呼ばれる香りの素材で決まるからです。ボタニカルとは、ジュニパーベリー(ねずの実)や柑橘の皮、ハーブ、スパイスなど、香りづけに使う植物のことです。

私は平日の仕事終わりはノンアルビール、週末だけ少量のワインという暮らしが3年になります。その中で、クラフト系のノンアル飲料にすっかりはまりました。ノンアルコールジンは、ビールのかわりではなく「香りを楽しむ大人のドリンク」として、いちばん気分が切り替わる存在なんですよね。

ただ、最初に選んだ1本は、松のような香りが強すぎて、炭酸で割っても飲みきれませんでした。失敗の理由は単純で、銘柄の評判だけで選び、ボタニカルの系統を見ていなかったからです。

この記事では、商品名で順位をつけることはしません。味や原料は商品ごと、時期ごとに変わりますし、私の好みが読者のみなさんと同じとは限らないからです。そのかわり、どの商品にも使える見分け方を、次の順で整理します。

  • ノンアルコールジンとは何か、お酒のジンと何が違うのか
  • ボタニカルの香りを5つの系統に分けて選ぶ方法
  • 初めての1本を選ぶときの基準と、ラベルの見方
  • 買ったあとの飲み方と、簡単なモクテルのレシピ
  • 買う前によくある疑問への答え

先に、香りの系統の見取り図を置いておきます。

ジュニパー系 … 松や森のような、キリッとした王道の香り柑橘系 … レモンやオレンジの皮のような、軽くて明るい香りハーブ系 … ミントやローズマリーのような、爽やかで青い香りスパイス系 … コリアンダーや胡椒のような、輪郭のある香りフローラル系 … 花やお茶のような、やわらかく華やかな香り

図: ノンアルコールジンの香りの系統(筆者の整理。1本の中に複数の系統が混ざるのが普通です)

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ノンアルコールジンとは何ですか?お酒のジンとどこが違うのでしょうか

「ノンアルコール」と呼べる線引きは、法律で決まっています

日本の酒税法では、お酒(酒類)はアルコール分1度以上の飲料と定められています。国税庁の資料でも、酒税法第2条の定義として「アルコール分1度以上の飲料」が酒類とされていることが確認できます。つまり、アルコール分が1度未満の飲料は、法律上は酒類に当たらないという整理です。

ただし、「ノンアルコール」と書いてあれば何でも同じ、という意味ではありません。表示のしかたはメーカーごとに違うことがあるので、気になる方は缶やボトルの裏の「アルコール分」の欄を自分の目で確かめてください。

ジンの香りを、アルコールを使わずにどう再現しているのか

お酒のジンは、ジュニパーベリーを中心にボタニカルを蒸留酒に漬け込んだり、一緒に蒸留したりして香りをつけます。一方、ノンアルコールジンは、ボタニカルの香りをお酒以外の方法で引き出して作られています。具体的な製法はメーカーによって異なり、公開していない場合も多いので、ここでは断定を避けます。

はっきり言えるのは、アルコールが持っていた「ピリッとした刺激」や「喉を通るときの熱さ」までは、同じにはならないということです。そのかわり、香りの輪郭は残しやすいので、ノンアルコールジンは「味わう」というより「香りを嗅いで楽しむ」ドリンクだと思って選ぶと、期待外れになりにくいです。

ノンアルコールビールとは楽しみ方がまったく違います

ノンアルコールビールは、ビールの喉ごしや苦味に近づける方向で作られているものが多いです。それに対してノンアルコールジンは、そのまま飲むものではなく、炭酸水やトニックで割って、香りを立たせて飲むものが中心です。

私の家では、平日の夜はノンアルビール、気分を変えたい日や週末の食前にノンアルコールジン、という使い分けに落ち着きました。同じノンアルでも、役割が違うんです。

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香りの系統は、どう分けて選べばいいですか

ジュニパー系は、王道のジンらしさを求める人向けです

ジュニパーベリーの香りが前に出るタイプは、松や森を思わせるキリッとした香りが特徴です。お酒のジンが好きだった方や、「ジンらしさ」を一番に求める方は、ここから入ると満足しやすいと思います。

反対に、私のように香りの強いものが得意でない方は、割ったあとも香りが重く残ることがあります。最初の失敗がまさにこれでした。炭酸水の量を増やして薄めると飲みやすくなりますが、香りが好みでないなら無理は禁物です。

柑橘系は、初めての1本として一番失敗が少ないタイプです

レモンやオレンジ、グレープフルーツなどの皮の香りが主役のタイプは、軽くて明るく、クセが少なめです。食事と一緒に飲んでも邪魔をしにくいので、「まず1本」と聞かれたら、私はこの系統をすすめます。

ただし、柑橘が強いと「ジュースっぽい」と感じる人もいます。ジンらしい奥行きが欲しい場合は、柑橘に加えてジュニパーやスパイスも入っているタイプを選ぶとバランスがとれます。

ハーブ系は、青い香りが好きな人と食事中に飲みたい人向けです

ミントやローズマリー、バジルのようなハーブの香りが際立つタイプは、すっきりと爽やかで、サラダや魚料理、サンドイッチとも合わせやすいです。夏場の庭やベランダで飲むときに特に似合います。

一方で、ハーブ系は好みが分かれやすいところでもあります。「青臭い」「薬草っぽい」と感じる人もいるので、買う前に原材料欄をざっと見て、苦手なハーブが入っていないかを確認しておくと安心です。

スパイス系とフローラル系は、2本目以降の楽しみとして取っておきたいタイプです

コリアンダーや胡椒、カルダモンなどのスパイス系は、香りに輪郭がついて、飲んだときに「大人の飲み物を飲んでいる」という満足感が出ます。フローラル系は、ラベンダーやカモミール、お茶などの華やかな香りで、食後や休日の昼間にゆっくり飲むのに向いています。

どちらも個性がはっきりしているぶん、好みが合えば強くはまりますが、合わなければ残りを持て余します。最初の1本で挑戦しすぎず、柑橘系やジュニパー系で「自分の好きな方向」を確かめてから、2本目に進むのがおすすめです。

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初めての1本を選ぶとき、何を見ればいいですか

原材料欄のボタニカルを、上から3つだけ読んでください

商品の裏には原材料が書かれています。ここで全部を理解しようとしなくて大丈夫です。上から3つだけ、どんな植物が使われているかを見てください。柑橘の名前が並んでいれば柑橘系、ハーブの名前が目立てばハーブ系、という具合に、系統の見当がつきます。

ラベルに「ジュニパー」という言葉が見当たらなくても、ジン風として売られている商品は珍しくありません。その場合は、商品の説明文に「ジンのような」「ボタニカル」と書かれているかどうかを手がかりにしてください。

甘味料と香料の有無も、好みに合うかどうかの分かれ目です

ノンアルコールジンには、甘味料が入っているものと、入っていないものがあります。甘味料が入っていると割ったときにまるみが出ますが、甘さが苦手な人には合わないことがあります。逆に、甘味料が入っていないタイプは、香りがシャープで、食事によく合います。

どちらが良い悪いではなく、自分が普段の食事に何を合わせたいかで選ぶのが正解です。ここも、商品ごとに表示が違うので、買うときは必ず裏面を確認してください。

容量と価格は、1回に使う量から逆算すると無駄が出ません

ノンアルコールジンは、1杯に使う量が少ないぶん、ボトルが小さめでも長持ちします。ただ、開封後の風味の変化はメーカーによって違うので、保存方法と飲みきる目安はラベルの表示に従ってください。

最初は小さめのボトルから試して、気に入ったら大きいボトルに進む、という順番が失敗の少ない買い方です。通販サイトのレビューは、味の好みが人それぞれなので、数よりも「どんな香りが好きな人が書いたか」を読む感覚で参考にしています。

買ったあと、どう飲めばおいしいですか

まずは炭酸水で割って、香りの出方を確かめます

最初の一杯は、冷やした炭酸水で割るのがいちばん素直な飲み方です。目安として、ノンアルコールジン45mlに対して炭酸水を適量、氷をたっぷり入れます。商品によって推奨の割り方が書かれているので、まずはそれに従ってください。

グラスは、できれば背の高いものを選んで、氷は大きめのものを使うと、薄まりにくくなります。レモンやライムの皮をひと切れ添えると、香りがぐっと立ちます。

トニックウォーターで割ると、ジントニックらしい満足感が出ます

トニックウォーターで割ると、ほんのりした苦味と甘みが加わって、ジントニックに近い雰囲気になります。ただ、トニックウォーターは商品によって甘さがかなり違うので、糖質が気になる方は、ラベルの栄養成分表示を確認してください。

甘さを控えたいときは、トニックを半分にして、残りを炭酸水にするのも手です。

家にあるものでできる、3つのモクテルレシピ

モクテルとは、アルコールを使わないカクテルのことです。ここでは、特別な道具がなくても作れる3つを紹介します。分量は目安で、好みで調整してください。

1つ目は「柑橘のジントニック風」です。グラスに氷を入れ、ノンアルコールジン45ml、トニックウォーターまたは炭酸水を注ぎ、レモンかグレープフルーツの皮を絞って入れます。

2つ目は「きゅうりとミントのクーラー」です。きゅうりを薄切りにしてグラスに入れ、ミントの葉を軽くたたいて加えます。そこに氷とノンアルコールジン45ml、炭酸水を注ぎます。ハーブ系のジンと相性がよく、暑い日に飲みたくなる一杯です。

3つ目は「ローズマリーのホットジンジャー」です。小鍋で温めたジンジャーティーにノンアルコールジンを少量加え、ローズマリーを1本添えます。寒い夜に、ノンアルビールとはまた違う満足感があります。熱を加えると香りが飛びやすいので、ジンは火を止めてから入れてください。

食事とは、どう合わせればいいですか

柑橘系とハーブ系は、魚と野菜の料理に合わせやすいです

香りが軽いタイプは、白身魚のカルパッチョ、サラダ、蒸し野菜のような、味つけが穏やかな料理と一緒だと、香りが邪魔になりません。レモンを絞るような料理との相性も良いです。

私のお気に入りは、焼いた鮭にレモンをかけた日の夜に、柑橘系のジンを炭酸で割る組み合わせです。同じ柑橘の香りが重なって、食事全体がまとまる感じがします。

ジュニパー系とスパイス系は、肉料理やチーズと相性がいいです

香りに力のあるタイプは、ローストした肉やソーセージ、チーズ、ナッツのような、味がしっかりした料理と合わせると負けません。

ただし、香りの強い料理同士を重ねるとぶつかるので、どちらかを控えめにするのがコツです。迷ったら、ジンを少し薄めに割って、料理の味を主役にしてください。

甘いデザートには、フローラル系を少なめの炭酸で合わせてみてください

食後のデザートタイムには、フローラル系のジンを、炭酸少なめで割って、ゆっくり飲むのがおすすめです。紅茶を使ったケーキやフルーツタルトとの相性が良いです。

よくある質問

開封したらどのくらいで飲みきればいいですか

これは商品ごとに違います。アルコールが入っていない飲料は、お酒より傷みやすいことがあり、開封後は冷蔵庫に入れて、ラベルに書かれた期限を守るのが基本です。「前に買ったものがまだ残っている」という場合は、色や香りに変化がないかを確かめ、少しでも不安があれば飲まないでください。

子どもや妊娠中でも飲んでいいですか

アルコール分が1度未満の飲料は法律上は酒類ではありませんが、妊娠中や授乳中の飲用、お子さんが飲んでよいかどうかは、商品ごとの注意書きに従い、気になる場合は医師や専門家に相談してください。ジンの風味づけに使われているボタニカルの種類によっては、体質に合わない方もいます。

お酒のジンの代わりになりますか

香りの面では十分に楽しめますが、お酒のような酔い心地や刺激は得られません。「お酒の代わり」と期待しすぎると物足りなく感じるので、「別の飲み物として楽しむ」つもりで選ぶと満足しやすいです。

まとめ:まずは柑橘系の小さな1本から、炭酸で割って試してみてください

ノンアルコールジンのおすすめは、人気順ではなく、自分が好きな香りの系統から選ぶのがいちばん確実です。初めてなら、クセが少ない柑橘系を小さなボトルで試し、原材料欄のボタニカルを上から3つだけ読んでみてください。

飲むときは、まず炭酸水で割って香りの出方を確かめ、慣れてきたらトニックやモクテルに広げていきます。香りの系統が分かってくると、次に気になる1本も選びやすくなります。

平日のノンアルビールに加えて、気分を切り替える1杯としてノンアルコールジンを持っておくと、飲まない夜がもっと楽しくなりますよ。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。体調や体質に不安がある方は、医師や専門家にご相談ください。