6月後半から、イベントが一気に動き出す
梅雨が明けきらないうちから、自分のスマホには夏フェスの先行抽選メールと、友達からのホームパーティー招集LINEが混在しはじめる。毎年この時期のことで、「今年の夏も忙しくなるな」と思いながらカレンダーを眺めるのが、自分にとっての初夏の風物詩みたいになっている。
自分はALDH2低活性型、つまりビール半缶で顔が真っ赤になるタイプなので、最初からノンアル一択で生きてきた。だからイベントのたびに「自分はノンアルで楽しめるのか」という不安より、「どのノンアルをどう選ぶか」という楽しい問いが先に来る。そしてこの夏、ひとつ気づいたことがある。屋外フェスと室内パーティー、同じ「夏のイベント」でも、ノンアルの選び方がほぼ別競技だ、ということ。
今回はその2パターンを正直に比べながら、それぞれの向き不向きと「これだ」と思えた選び方を共有したい。
夏フェス×ノンアル:過酷な条件を味方にする
フェス会場は「飲みやすさ」が最優先になる
炎天下、荷物は最小限、手はスマホかタオルでふさがっている——これがフェスのリアルな状況だ。この条件でノンアルを楽しむなら、まず缶タイプが圧倒的に強い。グラスに注ぐ余裕も、瓶を大事に持ち歩くメンタルも、正直フェスには向かない。
ぶっちゃけ、フェス会場の売店でノンアルクラフトビールを見かける機会は増えてきた。クラフト感のある缶デザインのものが多く、見た目でも「ちゃんと楽しんでいる感」が出るのがいい。周りがアルコールの缶を持っているなかで、自分も似たサイズ・似たシルエットの缶を持っていると、変に浮かない。これ、地味に重要なポイントだと思っている。
炭酸の強さと温度変化への耐性を見ておく
フェスでもうひとつ意識したいのが、温度が上がっても味が崩れにくいかどうかだ。キンキンに冷えた状態でしか美味しくない繊細なノンアルは、夏フェスでは実力を発揮しきれない。ホップの苦みがしっかりある系や、スパイスやフルーツの香りで構成されたタイプは、多少温度が上がっても風味が残りやすい印象がある。
炭酸の強さも同様で、フェスの熱気と汗のなかでは「強炭酸でグッとくる」一本のほうが、その瞬間の満足感が高い。繊細な泡立ちや余韻を楽しむフェーズは、後でゆっくりやればいい。フェスはもっと即物的な楽しさでいい、と自分は思っている。
ホームパーティー×ノンアル:演出と多様性が勝負
室内では「見せる」楽しさが全然違う
ホームパーティーになると、一転して状況が変わる。テーブルがある。グラスが使える。時間がある。この3つがそろうだけで、ノンアルの楽しみ方の幅がぐんと広がる。
自分が最近ハマっているのは、ノンアルスピリッツをベースにしたモクテルを一杯用意して、テーブルに置いておくスタイルだ。ジンのボタニカル系やウイスキータイプの香ばしさを持つノンアルスピリッツは、グラスに注いだだけで「なんか大人っぽい飲み物」感が出る。招待した友人が「それ何?」と聞いてくれると、そこから会話が広がるのがまたいい。
ホームパーティーにおいてノンアルは、もはや「アルコールの代替」ではなく「その場のドリンク演出の一部」として機能する。フェスでの「目立たないこと」とは逆に、パーティーでは「存在感を出す」方向にシフトできる。
参加者全員が飲めるという強みを活かす
ホームパーティーにはさまざまな人が来る。妊娠中の人、クルマで来た人、体調がすぐれない人、そもそも飲まない人。アルコールが全員に向くわけではない場で、ノンアルのクオリティが高ければ、その場全体のドリンク体験のレベルが上がる。
マジで、「ノンアルしかないけど美味しいね」と言われた瞬間の達成感は、かなり気持ちいい。自分が飲めるかどうか以前に、場をデザインする楽しさとして、ノンアルの選定が機能しているんだと感じる。複数の種類を用意して「今日のドリンクメニュー」的に紹介すると、食事のペアリング話にもつながって、パーティー自体の密度が上がる気がする。
フェスとパーティー、どちらの「ノンアル選び」が自分に向いているか
目的と環境で選択基準は変わる
ここまで2パターンを比べてきたが、整理するとこうなる。
- 夏フェス向き:缶タイプ、強炭酸、温度変化に強いホップ系・スパイス系、携帯性重視
- ホームパーティー向き:瓶タイプやスピリッツ系、グラスで見せられるもの、バリエーション展開できるもの
どちらが優れているという話ではなく、シーンのニーズが違うから、最適解が違うというだけだ。フェスにノンアルスピリッツの瓶を持ち込んでも荷物になるだけだし、ホームパーティーで「とにかく缶一択」と決めてしまうのも、せっかくの演出機会をもったいなく使っている気がする。
「どちらも楽しめる自分」がいちばん強い
ぶっちゃけ、ノンアル一択で生きてきた自分にとって、アルコールを飲む飲まないの話は最初からない。あるのは「この場で何を飲めば最高か」という問いだけだ。そう考えると、フェスでもパーティーでも、自分なりのベストを探す楽しさは同じだと思う。
今年の夏、自分はすでに2本の夏フェスと、友人宅でのパーティーが1本確定している。フェス用のノンアル缶リストと、パーティー用のノンアルスピリッツの候補を、それぞれ別で検討中だ。同じ「夏のノンアル」でも、切り口を変えるだけで準備の楽しさが倍になる。これ、正直かなりおすすめの考え方だと思っている。
イベントを「ノンアルのフィールドワーク」にする発想
最後にひとつ。自分がここ最近意識しているのは、夏のイベントを「ノンアルのフィールドワーク」として使う視点だ。フェスに行けば、どんなノンアル缶が売られているか、どんな飲み方をしている人がいるかが見える。パーティーを開けば、自分が選んだドリンクへの反応がリアルにわかる。
イベントは消費するだけじゃなく、自分のノンアルリテラシーを上げる場所にもなる。そう思って夏に臨むと、行き先ひとつひとつが少しだけ豊かになる。アルコールなしでも、夏はちゃんと楽しい。それをまた今年も証明しに行くつもりだ。
※本記事は一般情報であり、医療的助言ではありません。健康に関するご不安は医療機関にご相談ください。

