「お腹の調子が悪い」のは年齢のせいだと思っていた

健診でγ-GTPが基準値の2倍を超えたと告げられたとき、真っ先に心配したのは肝臓のことでした。腸のことなど、正直ほとんど考えていませんでした。以前の私は週5〜6日飲んでいて、1日あたりビール中瓶2〜3本というペースが当たり前でした。その頃から、午前中に腹部が張る感じや、便通が不安定なことが続いていましたが、「50代になれば腸も老化する」と自分に言い聞かせて、深く考えないようにしていたのです。

医師から減酒指導を受け、「週3日は飲まない日をつくる、飲む日も2杯まで」というルールを自分で設けてから約1年が経ちました。γ-GTPの数値は少しずつ下がり、最新の健診では基準値の1.3倍程度まで改善しました。ただ、数値の変化とは別に、腸まわりの体感がじわじわ変わってきたことが、最近になってようやく言葉にできるようになってきました。今回は「飲んだ翌日のお腹」と「飲まなかった翌日のお腹」を正直に比べながら、私なりに気づいたことをまとめてみます。

「飲んだ翌日」のお腹:何が起きているか

腸の動きが後回しにされる感覚

飲んだ日の翌朝、特に2杯ギリギリまで飲んだ日は、起き抜けにお腹が重く感じます。以前の週5飲酒時代と比べると頻度はずっと減りましたが、それでも「飲んだ翌日」は腸の動き出しが遅いという印象は残っています。昼近くにならないと腸が本格的に動き始めない感じ、と言えば伝わるでしょうか。

アルコールは消化管の動きに影響を与えることが知られており、飲んだ後は胃腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)のリズムが乱れやすいとされています。私の場合、便通のタイミングが読みにくくなり、「出そうで出ない」という感覚が続くことがあります。また、腸内が発酵しているような鈍い膨満感も、飲んだ翌日に出やすいパターンです。2杯に絞った今でも、この感覚は完全にはなくなっていません。

水分の取り方で多少は変わる

対策として、飲む日はアルコール1杯に対して水をコップ1杯以上飲むようにしています。以前と比べると翌朝の重さがやや和らぐ印象はあります。ただ「印象」の範囲を出ませんし、根本的な解決策ではありません。あくまで「飲む日の工夫」として続けているに過ぎません。

「飲まない日の翌朝」のお腹:具体的に何が変わったか

便通のタイミングが読めるようになってきた

週3日の飲まない日を続けてみると、飲まなかった日の翌朝は、起床から1〜2時間以内に腸が動くパターンが定着してきました。以前は「今日は出るか出ないか」が毎日の運任せでしたが、飲まない日が続くと翌朝の便通がかなり読めるようになってきたのです。これは私にとって、数値改善と同じくらい実感として大きな変化でした。

50代になってから朝の時間の使い方を変えたかったこともあり、腸の動きが読めるというのは地味ですが生活のリズムを整える上で効いています。「今朝は腸が動いてすっきりした」という感覚から一日を始められると、午前中の気分が違います。

腹部の張りと「重さ」の頻度が減った

飲まない日を週に3回設けるようになってから、以前は毎日のように感じていた「午前中の腹部膨満感」が明らかに減りました。毎日出るわけではなく、飲んだ翌日に限って出やすいパターンだということが、繰り返すうちにはっきりわかってきました。つまり、問題は年齢ではなくアルコールの頻度だったのです。これに気づいたのは、節酒を始めてから3〜4ヶ月が経った頃でした。

「週3飲む」と「週3飲まない」——同じ数字でも腸への影響は逆向き

飲む頻度を「週4→週3以下」に変えたことの意味

以前は週5〜6日飲んでいたので、現在の「週3〜4日飲む」という状態は確かに改善です。しかし腸の体感という観点では、「週3飲む(=飲まない日が週4)」よりも、「週3飲まない(=飲む日が週4)」の方が腸にとっては負担が大きいという当たり前のことに、実際にやってみて初めて実感しました。

私のルールは「週3日は飲まない」ですが、飲まない日を連続させるか、バラバラにするかによっても腸の動きが変わります。飲まない日を2日連続させると、その連続日目の翌朝が最もすっきりしやすいことに気づきました。逆に飲む日→飲まない日→飲む日と交互に繰り返すと、腸のリズムが一定になりにくい印象があります。完璧なデータではありませんが、これは1年間続けてきた私なりの肌感覚です。

「週3飲む」の工夫:何を飲むかで腸への影響が変わる

飲む日の選択肢も、腸への影響を考えると変わってきました。以前は炭酸の強いビールや第三のビールを大量に飲んでいましたが、今は炭酸が比較的穏やかな日本酒(1合以内)か、赤ワイン(グラス1杯)に絞ることが多いです。炭酸が強いと腸内にガスが溜まりやすく、翌朝の膨満感につながりやすいと感じています。もちろん個人差はあると思いますが、私にはこの変化が合っているようです。

腸の変化から気づいた「節酒の本当のメリット」

節酒を始めたきっかけはγ-GTPの数値改善でした。肝臓のために飲む量と頻度を絞る、という動機でスタートしました。しかし1年続けてみると、肝臓の数値改善よりも先に体感として気づいたのが、腸まわりの変化でした。

お腹の調子というのは、毎朝必ず確認できるバロメーターです。血液検査は年1〜2回しかありませんが、腸の反応は毎日フィードバックをくれます。「昨日2杯飲んだから今朝は重い」「3日続けて飲まなかったから今朝はすっきりしている」という因果関係を体が教えてくれると、節酒のモチベーションが数値だけに頼らなくて済むようになりました。これが、私にとって最も予想外の収穫でした。

「飲む日」と「飲まない日」のどちらが向いているかは、ライフスタイルや体質によって異なります。完全にやめることが合う人もいるでしょうし、私のように「量と頻度を調整する」という方法が合う人もいます。大切なのは、自分の体が出しているサインを無視しないことだと、この1年で学びました。

腸は正直です。言い訳を聞いてくれません。その正直さが、今の私にとっては一番信頼できる健康指標になっています。

※本記事は一般情報の提供を目的としており、医療的助言・診断・治療の推奨を行うものではありません。体調に不安がある場合は、医療機関にご相談ください。