父の日こそ、ノンアルドリンクが主役になれる日

今年の父の日、我が家の食卓をどうしようかと考えていたとき、ふとこう思った。「私がノンアルを選んでいるんだから、食卓ごとノンアルで整えてみたらいいんじゃないか」と。

子どもが生まれてから、お酒を「選んで飲まない」スタイルに自然と移行して、もう2年が経つ。最初は授乳期の必然からだったけれど、今はもう完全に自分のスタイルとして定着している。ただ、夫はまだときどきビールを飲む人だから、特別な日の食卓では「私だけノンアル」になりがちだった。

でも父の日は違う。夫が主役の日だからこそ、私がしっかりドリンクを選んで、一緒に乾杯する場を整えたいと思った。子どもも一緒にジュースで乾杯する、あの瞬間が好きで。今年はその乾杯を、もっと丁寧に演出してみようと決めた。

家族みんなが楽しめるドリンクを「そろえる」発想

「誰かが合わせる」から「全員が楽しむ」へ

子どもがいると、食卓のドリンク事情って意外と複雑だ。大人はお酒、子どもはジュース、という棲み分けが当たり前になっていると、ノンアルを選んでいる私はどちらでもない中途半端な位置になりやすい。

そこで考えてみたのが、「全員のドリンクをそろえる」という発想。ノンアルビール系のものを大人用に、子ども向けにはフルーツ系のノンアルスパークリングを、そして私にはクラフト系のモクテルベースのドリンクを用意してみたら、食卓がにぎやかに変わった。見た目がそれぞれ違うグラスに入っているだけで、なんだかちゃんとしたレストランみたいな気分になれる。

グラスにこだわると「乾杯感」が全然違う

缶のまま飲むのももちろんいいけれど、父の日の食卓はせっかくだからグラスに注いでみてほしい。ビールタイプのノンアルはジョッキか背の高いグラスに、スパークリング系はフルートグラスや細長いシャンパングラスに注ぐだけで、見た目の「特別感」がぐっと上がる。

子どもが「乾杯!」と言いながらグラスを合わせる姿が、この上なく愛しい。そのためだけに食器棚の奥からグラスを出す価値がある、と私は本気で思っている。

父の日の食事に合わせる、ノンアルドリンクの3つの方向性

①ガッツリ系おかずにはビール系ノンアル

唐揚げ・焼き肉・餃子など、夫の好きなおかずに合わせるなら、ノンアルコールビールタイプが一番しっくりくる。最近のノンアルビールは発酵感や苦みも豊かで、食事に寄り添う力がしっかりある。炭酸の爽快感が、油っぽいものを食べたあとの口をすっきりリセットしてくれるのも好きなところ。

缶を開けるときの「プシュ」という音まで含めて、「乾杯してるな」という気分になれるのがビール系の強みだと思う。夫と同じタイミングで缶を開けて、一緒に注いで、グラスをぶつける。その何でもない瞬間が、父の日の食卓を特別にしてくれる。

②おしゃれな夕食にはスパークリング系ノンアル

もし父の日に少し手の込んだ料理を作るなら、ノンアルのスパークリングワイン系を合わせてみてほしい。白ぶどう系や青りんご系のものは、魚介料理やサラダ、チーズとの相性がいい。ノンアルワイン系は近年の品質向上が著しく、香りの複雑さをちゃんと楽しめるものが増えている。

フルートグラスに注いで冷やしておくと、それだけで食卓が「今日は特別な日」という雰囲気を醸し出してくれる。子どもにはぶどうジュースやアップルジュースを同じフルートグラスに注げば、家族全員が同じトーンで乾杯できる。

③デザートタイムにはクラフトノンアル・モクテル系

食後のゆっくりした時間には、ハーブやスパイスを使ったクラフト系ノンアルドリンクや、モクテルベースのものが合う。ジンジャー系やシトラス系、カモミール系など、香りに個性があるものは「ちゃんと選んで飲んでいる」という満足感がある。

子どもが寝た後の夫婦の時間に、こういうドリンクをゆっくり飲みながら話すのが、私の最近のお気に入りの過ごし方でもある。アルコールがないぶん、話が長引いても翌朝がつらくならないのが正直なところうれしい。

「お酒を飲まない私」が食卓を仕切ってみてわかったこと

ソバキュリになって気づいたことのひとつが、「ドリンクを選ぶ役」を積極的に担えるようになったということ。お酒の席では「何でもいいよ」と言っていた私が、今はちゃんと「今日はこれにしよう」と言えるようになった。

子どもがいると、食卓の準備って親がほぼ全部仕切ることになる。料理だけじゃなく、ドリンクも含めて「今夜の食卓のトーン」を決めるのは、小さいけれど楽しいクリエイティブな仕事だと思っている。特別な日のドリンク選びは、その最たるものだ。

夫に「今日のドリンク、どれにする?」と聞かれて「もう決めてあるよ」と答えられるのが、なんだかちょっと気持ちいい。お酒を飲まなくなったことで、むしろ食卓のドリンク事情に詳しくなった、というのが面白いところだ。

父の日の食卓、今年は「選んで飲む」一杯で仕上げてみて

父の日は年に一度しかない。「何か特別なことをしなきゃ」と思いすぎると疲れてしまうけれど、ドリンクをちょっと丁寧に選ぶだけで、食卓の空気はかなり変わる。それはノンアルでも、アルコールでも、同じことだと私は思っている。

「飲まないから」と引いた場所から食卓を見ていた時期もあったけれど、今は「選んでいるから」こそ、食卓の主役のひとりでいられる気がしている。ノンアルドリンクを真剣に選んで、グラスに注いで、家族と一緒に乾杯する。それだけで、父の日の記憶に残る食卓になると思う。

今年の父の日、ぜひ「ノンアルで乾杯」する選択肢を食卓に加えてみてほしい。飲む人も、飲まない人も、子どもも、全員が主役になれる一杯が、きっと見つかるはずだから。

※本記事は一般情報であり、医療的助言ではありません。特定の体質・健康状態に関するご不安は、医療専門家にご相談ください。