サラリーマンの飲み代、1ヶ月の平均はいくら?

外飲み:男性は月1万3,000円台が相場

「自分の飲み代って多いのか、少ないのか」——この問いに答えてくれる調査が、新生銀行が毎年実施している「サラリーマンのお小遣い調査」だ。2021年版(n=1,000名超)によると、会社員男性が外飲みに使う金額は1回あたり平均6,159円、1ヶ月の外飲み回数は平均2.1回で、月あたりの外飲み代は約1万3,229円という数字が出ている(新生銀行「2021年サラリーマンのお小遣い調査」)。女性は1回あたり5,357円・月1.8回で月約9,707円と、性別でやや差がある。

ただしこれはあくまで「外飲み」だけの数字だ。自宅で缶ビールや晩酌ワインを開けるコストはここに含まれない。

家飲み:家計調査で見ると月3,000〜4,000円台

家での酒類支出は、総務省統計局の家計調査(二人以上の世帯)が参考になる。同調査では「酒類」として缶・瓶・パック入りのアルコール飲料が家計費として計上されており、勤労者世帯の月平均はおよそ3,000〜4,000円台で推移している(総務省統計局「家計調査」)。外食として計上される「飲酒代(外での飲食に伴う酒代・料理代)」は別項目であり、コロナ禍前の2019年は年間19,891円、つまり月平均で約1,658円の外飲み代が家計調査の外食費に含まれていた。ただしこの数字は世帯全体の平均であり、飲まない人や飲酒頻度が低い人も含まれることに注意が必要だ。

合算すると「月1万〜1万5,000円」が現実的な目安

整理すると、お酒をよく飲む30〜40代サラリーマンの場合、外飲みと家飲みを合わせた飲み代は月1万〜1万5,000円前後が一つの目安になる。ヘビーな飲み会文化がある職場や付き合いの多い時期は2万円を超えることも珍しくない。逆に飲む頻度を意識的に絞っている人なら5,000円台に収まるケースもある。


自分の数字と比べるための3ステップ計算

ステップ1:外飲みの月合計を出す

直近1ヶ月の飲み会・バー・居酒屋の支払いをクレジットカードや家計簿アプリで抽出する。割り勘で現金払いが多い人は、LINEや記憶からざっくり拾うだけでいい。「何回行って、平均いくら払ったか」の掛け算で出す。

ステップ2:家飲みの月合計を出す

スーパーやコンビニで買ったビール・ワイン・ハイボール缶のレシートを集計する。Untappdのようなビールログアプリを使っている場合は、本数×単価で計算できるので精度が高い。自分の場合、Apple Watchに連動した家計簿アプリでスーパーの購入履歴を週次で確認しており、酒類の行を拾うだけで月次合計が自動で出てくる。

ステップ3:合算して「平均」と並べる

外飲み+家飲みの合計を、前述の目安(月1万〜1万5,000円)と並べてみる。平均より多いか少ないかよりも大切なのは、「この金額が自分にとって意図した支出かどうか」だ。意図せず流れていたなら、そこが見直しの起点になる。


平均より多かったとき、その差額はどこへ向かうか

数値で測ると「見えなかった金額」が浮かび上がる

自分がこの計算を初めてやったのは、週末だけ飲む運用に切り替えた直後のことだ。それまで週5で晩酌していたころの月支出を家計簿アプリで遡ったところ、家飲みだけで月6,000円近く使っていた。外飲みを含めると月1万5,000円を超えていた。週末2日だけに絞ったことで、現在の家飲みコストは月1,500〜2,000円台に落ち着いている。差額は月1万円前後。年間にすると12万円のオーダーだ。

Apple Watchを見ると、飲んだ翌日の睡眠スコアが平均より8〜12ポイント落ちている。これを数値で測ると「翌日の体のパフォーマンスにも費用がかかっている」と読める。お金と時間と体力、三つのログを重ねて初めて実感できる感覚だ。

浮いた額をどこへ再配分するか

月1万円の差額を「お金の行き先」として具体的に決めておくと、節酒そのものが目的化しなくて済む。自分の場合は次の三つに振り分けている。

  • 積立投資(つみたてNISA枠):毎月の定額を自動積立に回す。「飲み代から生まれた積立額」と意識するだけで、設定変更が格段に面倒に感じなくなる。
  • 書籍・オンライン学習:技術書や有料講座への投資。月3,000〜5,000円のサブスクや単品購入でも、年間では相当な知識の蓄積になる。
  • 体験・旅行の積立:半年〜1年に一度、少し背伸びした体験に使う予算として別の口座に寄せておく。「飲み代を旅費に変換した」と思うと、支出の質が明らかに変わる。

大切なのは、差額が「なんとなく消える」ルートを塞ぐことだ。ログを取ると、お金は行き先を決めない限り最も抵抗の少ない場所——つまりまた飲み代——に戻ってくる傾向がある。

家計全体の地図として飲み代を置く

飲み代を単独で見るより、家計全体の支出マップの中に位置づけたほうが判断しやすい。食費・交際費・娯楽費のどこに割り振るかは家庭ごとに異なるが、「見えていなかった支出が見えた」という事実だけで行動が変わることが多い。統計の平均はあくまで「自分がどのゾーンにいるか」を知るための定規であり、平均に合わせることが目的ではない。

ログを取ると、数字は正直に答えを返してくれる。平均と比べた瞬間に、次のアクションが自然と見えてくるはずだ。

※本記事は一般情報であり、医療的助言ではありません。飲酒に関する健康上の問題については、医療機関にご相談ください。