「節酒ごときで肌なんか変わるの?」という疑問に正直に答えます
正直に言うと、私自身が最初そう思っていた一人です。医師から減酒指導を受けた時、頭にあったのは「肝臓の数値を下げること」だけでした。肌や顔色を気にするのは、どちらかというと若い女性の話だと思っていたのです。ところが節酒を始めて数ヶ月経ったある朝、洗面台の鏡を見て「あれ、顔の赤みが落ち着いた気がする」と感じた瞬間がありました。以前は毎朝、目の周りがくすんで赤みがかった顔が当たり前だったのに、その朝は何か違って見えた。それが気になって、肌と飲酒の関係を自分なりに調べ始めました。
今回はQ&A形式で、私が実際に感じた疑問とその答えを順番に整理していきます。
Q. お酒を飲むと、なぜ顔が赤くなったり、くすんだりするの?
アルコールと血管の話
アルコールには末梢血管を拡張させる作用があります。飲んだ直後に顔が赤くなるのはそのためで、これ自体は一時的な現象です。ただし毎晩飲み続けると、その「一時的な拡張」が習慣的に繰り返されます。私の場合、以前は週7で飲んでいましたから、毎晩毎晩、顔の毛細血管が開いては閉じてを繰り返していたわけです。長期間続けると、毛細血管がつねに拡張しやすい状態になり、赤ら顔や赤みとして定着しやすくなるとされています。
利尿作用と乾燥の関係
もう一点、見落としがちなのが乾燥です。アルコールには利尿作用があるため、飲んだ翌朝は体の水分が失われた状態になっています。以前は「なんとなく朝の肌が突っ張る」と感じていましたが、それが毎晩の水分不足と関係していたと今では考えています。肌のキメは水分量と深く結びついているため、慢性的な脱水傾向が続くと、くすみや細かいシワとして現れやすくなります。50代ともなれば、もともとの回復力も落ちていますから、影響が出るのは自然なことだったのかもしれません。
Q. 節酒を始めて、実際にいつ頃から変化を感じた?
最初の変化は「赤み」だった
私のルールは週3回の飲まない日と、飲む日は2杯まで。これを始めてから最初に気づいたのは、飲まない翌朝の顔色の違いでした。飲んだ翌日と飲まなかった翌日を比べると、後者のほうが明らかに目の下のくすみが薄く、肌のトーンが落ち着いているのです。「昨晩飲んだかどうか」が、翌朝の顔に出るということを、鏡を見るたびに実感しました。
節酒を始めて2〜3ヶ月が経つ頃には、飲む日と飲まない日の「差」が縮まってきました。週3日飲まない日が積み重なることで、ベースラインの顔色そのものが落ち着いてきたように感じます。以前は週7で飲んでいたので、比較の基準がまったく違っていたわけです。
γ-GTPの改善と時期が重なった
節酒開始から約3ヶ月後の健診で、γ-GTPが基準値の2倍超から基準値内ギリギリまで下がりました。肌の変化を感じ始めた時期と、ほぼ重なっています。肝臓はアルコール代謝だけでなく、肌の材料になるタンパク質の合成にも関わっている臓器です。数値が改善した時期と顔色が変わった時期が一致しているのは、単なる偶然ではないかもしれないと感じています。
Q. 「見た目が変わった」は気のせいじゃない?客観的な変化はあった?
職場でのひと言が確認になった
節酒を始めて5〜6ヶ月が経ったある日、職場の同僚に「最近なんか顔色いいね」と言われました。自分では努力していることを話していなかったので、この言葉はひとつの客観的な証拠だと受け取りました。鏡の自己評価はどうしても主観が入りますが、特に何も知らない相手からそう言われると、変化が外からも見えているのだと確認できます。
肌の「触感」にも変化があった
顔色という視覚的な変化だけでなく、洗顔後に手で触れた時の感触も変わりました。以前は洗顔後すぐにローションを塗らないと突っ張るほどでしたが、今は多少時間が経っても乾燥感が出にくくなっています。これが節酒だけの効果かどうかはわかりません。睡眠の質が上がって肌の修復が進んだ可能性も、水分補給を意識するようになった影響もあるでしょう。ただ、節酒を起点として生活全体が少し変わり、その結果として肌が応えてくれた、という流れは確かにあったと思っています。
Q. 50代男性がいちいち肌を気にするのは大げさ?
見た目の変化は「体の状態を知る手がかり」
肌や顔色の変化を気にすることは、美容の話ではなく体の内側の状態を知る手がかりだと、今は思っています。私の場合、γ-GTPという数値が肝臓の状態を教えてくれましたが、鏡はもっと日常的に、もっと手軽に体の変化を映してくれるモニターです。健診の数値は年に1〜2回しか更新されませんが、鏡は毎朝確認できます。
50代になると体の変化が外に出やすくなる面もあります。以前は「老けた」と片付けていたことが、実は飲酒と関係していた可能性がある。それに気づけただけで、節酒を続ける動機がひとつ増えました。
「量と頻度を整える」だけで、見た目への影響は十分ある
完全にお酒をやめなくても、飲む回数と量を調整するだけで、体の内外に変化が現れるということを、この1年で実感しています。週3の飲まない日と2杯までの上限。このふたつのルールを守るだけで、γ-GTPの数値も、鏡の顔色も、少しずつ応えてくれました。「整える」という言葉が一番しっくりきます。お酒をやめるのではなく、お酒との距離感を整える。それが私の選んだ方法であり、今のところうまく機能しています。
Q. 節酒で肌を変えたいなら、何から手をつければいい?
まず「飲まない日」を週に2〜3日つくることから
私が実際に取り組んだように、まず飲まない日を週に複数設けることが出発点になると思います。飲まない翌朝と飲んだ翌朝の顔色の違いを自分の目で確認することで、変化を実感しやすくなります。その積み重ねが、ベースラインの顔色を変えていくことにつながります。
もうひとつ意識したのは、飲まない日の水分補給です。アルコールで慢性的に失われがちだった水分を、飲まない日にしっかり補う。ただそれだけのことですが、翌朝の肌の状態が変わります。特別なスキンケアを足すよりも先に、飲む頻度と量を見直すことが、50代の私には一番効果を感じやすい選択でした。
数値と鏡、どちらも「体が送ってくれるメッセージ」です。節酒1年を経て、その両方を以前より丁寧に読めるようになったと感じています。
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療的助言・診断・治療の推奨を行うものではありません。体の変化や数値について気になることがある場合は、医療機関にご相談ください。

