結論から言うと、寝かしつけのあとの1時間は、何をして過ごすかより先に、部屋の明かりをどうするかを決めておくと、飲まない夜がぐっと穏やかになりました。睡眠を促すメラトニンは就床時刻の1〜2時間前から分泌が始まり、明るい光の下では分泌が止まるとされています(e-ヘルスネット 眠りのメカニズム)。この記事では、第一子の出産をきっかけにお酒を選んで飲まなくなって2年、私の夜がどう変わったかを時系列でお話しします。
私は30代の女性で、授乳期から自然と飲まない暮らしに移りました。完全に禁じているわけではなく、飲まないほうを選んでいる、という感覚に近いです。
授乳期、夜の1時間がいちばん持て余す時間だった
出産して最初の数か月は、子どもが寝たあとの時間が、自分でも驚くほど手持ち無沙汰でした。以前は、その時間がちょうど晩酌の時間だったからです。
何も決めずにソファに座ってみたら
最初の頃は、寝かしつけを終えると、明るいリビングでスマホを見ながらぼんやり過ごしていました。気づけば日付が変わりそうな時間になり、翌朝の授乳でぐったりする、ということを繰り返しました。子どもがいると、夜の1時間の使い方がそのまま翌日の体力に響きます。
「やることリスト」を作ると、かえって疲れた
次に試したのが、洗濯物を畳む、家計簿をつける、読書をする、と夜にやることをぎっしり決める方法でした。しかし、決めすぎると今度は「できなかった」という疲れが残ります。この時期の私に足りなかったのは、予定ではなく、気持ちを切り替える合図でした。
振り返ると、あの頃の私は「お酒の代わりに何をするか」ばかり考えていました。けれど本当に欲しかったのは、1日の終わりに肩の力を抜くための、はっきりした区切りだったのだと思います。夫が先に寝てしまう日は特に、その区切りを自分で作る必要がありました。
要点: 夜の1時間に予定を詰め込むより、切り替えの合図を一つ持つほうが続きました。
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照明を落とす、という合図に行きついた
転機は、友人に勧められて、寝かしつけのあとにリビングの照明を暖色の間接照明だけにしてみたことです。
睡眠の仕組みから見ると
e-ヘルスネットによると、夜は体から熱を逃がして脳を冷やすことで眠りに入り、メラトニンが分泌される就床時刻の1〜2時間前に覚醒力が急速に下がります。明るい光の下では分泌が止まるため、暗めの部屋で過ごすことが勧められています(e-ヘルスネット 眠りのメカニズム)。同じページには、夕食後にすっきり目覚めていても、就床の頃に急に眠気が来ることがあるとも書かれています。
夜のタイミング | 体の側で起きていること | 私の合図 |
|---|---|---|
就床の1〜2時間前 | メラトニンの分泌が始まる | 天井の照明を消す |
寝かしつけ後 | 眠気が急に来ることがある | 温かいお茶を淹れる |
就床時刻 | 体から熱を逃がして脳を冷やす | スマホを枕元に置かない |
図: 夜の体のリズムと私の合図(体の側の説明は e-ヘルスネット「眠りのメカニズム」による)
明かりを落とすと、手が勝手に静かな動きを選ぶ
不思議なもので、部屋が暗めになると、スマホをいじるより、ストレッチをしたり、温かいお茶を淹れたりするほうに手が動きました。これは私の体感であって、誰にでも当てはまるとは言えません。ただ、意志の力に頼らず、環境のほうを変えるやり方は、疲れている育児中の夜に合っていました。
要点: 照明を落とすと、夜の過ごし方が自然に静かな方へ寄りました。
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お酒を飲まない夜が、翌朝に残したもの
飲まない夜を続けて気づいたのが、翌朝の起きやすさです。
アルコールと睡眠について、確かめたこと
2013年のレビューでは、アルコールは寝つくまでの時間を短くし、夜の前半の睡眠を深くする一方で、後半は睡眠が乱れやすくなると整理されています(Ebrahim et al. 2013 Alcohol Clin Exp Res)。厚生労働省のガイドラインにも、飲酒により眠りが浅くなり睡眠リズムを乱すことがあると書かれています(厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン)。
夜中に子どもに起こされる生活では、少しでも眠りの後半を守りたい気持ちがありました。もちろん、これは研究の整理であって、私の睡眠が飲まないことだけで変わったと言い切るつもりはありません。
授乳中のお酒については
授乳中の飲酒については、状況によって考え方が変わるため、ここでは具体的な数字を書きません。気になる方は、医師や助産師に相談してください。
要点: 睡眠の後半を守りたいという気持ちが、飲まない夜を選ぶ理由の一つになりました。
今夜から使える、寝かしつけ後の3つの段取り
2年かけて落ち着いたのは、次の3つです。
- 寝かしつけが終わったら、天井の照明を消して間接照明だけにする。
- 温かい飲み物を用意して、座る場所を決める。
- 就床時刻の前に、スマホを充電器につないで寝室の外に置く。
続かなかった日の考え方
できない夜もあります。そのときは、照明だけ落として、あとは何もしないことにしています。1つだけ残すと、やめずに済みました。
要点: 3つの段取りのうち、続かない日は照明だけ残します。
よくある質問
飲まない夜は、退屈になりませんか?
最初の数か月は、退屈というより手持ち無沙汰でした。照明を落とす合図を作ってからは、その時間が休む時間に変わっていきました。
暖色の照明でないと意味がありませんか?
公的資料に書かれていたのは、明るい光の下ではメラトニンの分泌が止まるという点です。色の種類までは確認できていないので、まず明るさを落とすことから始めてみてください。
子どもが夜泣きする日はどうしますか?
その日は段取りを全部やめて、休むことを優先します。飲まない夜は、がんばるためのものではないと考えています。
お酒をまったく飲まないと決める必要はありますか?
私は完全に禁じるのではなく、選んで飲まない、というスタンスです。体質や事情は人それぞれなので、迷うときは医師に相談してください。
今夜の寝かしつけのあと、まず天井の照明を一つだけ消してみませんか。それだけで、夜の空気が少し変わります。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。

