結論から言うと、生理周期とお酒の関係は、研究でもまだ「こうです」と言い切れる段階にありません。それでも、自分の手帳に体調とお酒の記録を並べておくと、「この時期は無理をしない」という自分だけの目安が見えてきます。私は仕事終わりはノンアル、週末だけ少量のワインという暮らしを3年続けていますが、体調の波に合わせた確認項目を作ってから、迷いがかなり減りました。

研究が言えること、言えないことを先に整理します

最初に、情報を正しく整理しておきます。「周期のこの時期はお酒に弱い」といった話はよく耳にしますが、根拠はどこまであるのでしょうか。

周期と飲酒量の関係は、結果が一致していません

月経周期の時期と飲酒量の関係を調べた研究を整理した系統的レビューでは、16件の研究が対象になりましたが、周期と飲酒量に関連があるかどうかの結果は一致せず、どの時期に飲酒量が多いかも研究によって異なっていました(PubMed 34816249)。つまり、「この時期は必ずこう」とは言えないのが現状です。

一方で、ホルモンへの影響を調べた報告はあります

女性のエストラジオール(女性ホルモンの一種)とお酒の関係を調べた29件の論文のレビューでは、一度の飲酒でエストラジオールが一時的に上がることや、毎日1杯以上の飲酒を続けると上がることが整理されています(PubMed 38878133)。ただし、著者らも、健康への影響を明らかにするにはさらなる研究が必要だとしています。

テーマ

分かっていること

まだ言えないこと

周期と飲酒量

16件を整理した系統的レビューがある

どの時期に増えるかは研究で一致せず

飲酒とホルモン

29件のレビューで一時的な上昇が報告

健康への影響の大きさは今後の課題

男女差

女性は少ない量で影響が出やすいとされる

個人差が大きく、一律の線は引けない

図: 女性の飲酒と周期に関する研究の整理(出典: PubMed 34816249、PubMed 38878133、厚生労働省ガイドライン)

要点: 周期とお酒の関係は研究でも結論が出ておらず、自分の記録で確かめるのが現実的です。

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女性が少ない量で影響を受けやすいことは、公的資料にも書かれています

もう一つ押さえておきたいのは、男女差です。厚生労働省のガイドラインには、女性は男性より体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も少ないことや、エストロゲンなどのはたらきでアルコールの影響を受けやすいことが書かれています(厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン)。

周期にかかわらず、普段から控えめにするのが安全です

つまり、周期の時期がどうであれ、女性は普段から無理のない量にとどめることが大切です。私が週末の少量ワインにとどめているのも、この点が頭にあるからです。

要点: 周期に関係なく、女性は男性より少ない量で影響が出やすいことを前提にします。

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手帳から作った4つの確認項目

では、具体的にどう見直すか。私が手帳の記録から作った4つの確認項目は次のとおりです。

  1. 今日の体調は、睡眠時間と気分を合わせて、普段より低めか。
  2. 周期の手帳で、前後に調子を崩しやすい時期か。
  3. 飲む予定がある日は、水と食事を先に取れているか。
  4. 飲むなら、いつもの量の半分を上限にできるか。

1と2は、飲む前の1分で確認します

夕方に手帳を開き、睡眠と気分、周期の位置を見ます。調子が低めの日は、ワインをやめてノンアルにするだけで、翌朝の体が全然違います。

3と4は、決めておくと迷いません

飲む日は、先に水と食事を取ります。上限を「いつもの半分」と決めておくと、その場で迷わずに済みます。完全に飲まない、という選択肢を常に持っておくのも大切です。

手帳の書き方は、4行だけにしました

細かく書くと続かないので、1日4行に絞っています。

  • 睡眠時間と、起きたときの体の重さ
  • 気分を5段階で
  • 周期のどのあたりか(日付だけでも十分です)
  • 飲んだものと量(飲まなかった日は「なし」)

調子が低めの日の夜の過ごし方

低めの日は、無理に予定を詰めず、温かいお茶とノンアルの炭酸、消化のよい夕食を用意して、早めに布団に入ります。夜の楽しみを「お酒」から「ゆっくりした時間」に置き換えると、飲まない選択がぐっと気楽になります。

3か月続けて見えてきた、自分のパターン

手帳を3か月分読み返すと、体調が低めの日が一定の周期で現れることに気づきました。ただし、それが飲酒と関係しているかは、私の記録だけでは断言できません。大事なのは、記録によって「今日は無理をしない」という判断が早くなったことです。

よくある質問

周期に合わせてお酒を変えたほうがいいですか?

研究では結果が一致していないため、全員に当てはまる決まりはありません。自分の手帳で体調の低い時期が分かるなら、その時期は控えめにする、という使い方が現実的です。

ホルモンバランスが気になる場合は?

気になる症状が続くときは、婦人科などの医療機関に相談してください。お酒の量を控えるのは、その前段階の工夫の一つにすぎません。

ノンアルなら、いつでも飲んで大丈夫ですか?

体質や体調によって合わない場合もあります。調子が悪い日は、ノンアルに限らず、水やお茶を選ぶのも立派な選択です。

今夜の体調を手帳に一行だけ書いてみてください。続けるうちに、自分だけの目安が見えてきます。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。