結論から言うと、飲んだ量の記録は、手書き・アプリ・ウォッチのどれを選んでも「純アルコール量(g)」に換算して残す人のほうが、数字を行動に結びつけやすいというのが、自分の実感です。ログを取ると、記憶の中の「そんなに飲んでいない」が、数字の前でよく崩れます。この記事では、自分が使い比べた3つの方法の向き不向きを、できるだけ公平に並べます。
自分はApple WatchとUntappdで飲んだ量や睡眠を可視化していて、週の半分以上は飲まない日、飲むのは週末の2日だけ、という運用をしています。完全にゼロにするのではなく、数値で測って調整するタイプです。
まず決めるのは道具ではなく「記録の単位」
本数ではなく純アルコール量で残す理由
記録でいちばん最初につまずくのは、「何を数えるか」です。缶の本数で数えると、350mlの缶と500mlの缶、5%と9%のチューハイが同じ「1本」になってしまいます。自分が最初に失敗したのが、まさにこれでした。
そこで純アルコール量に換算します。厚生労働省のe-ヘルスネットのガイドライン紹介ページから案内される健康に配慮した飲酒に関するガイドラインには、「純アルコール量(g)=摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)×0.8」という式が載っています。例として、ビール500ml(5%)は20gです。
3つの飲み方を同じ物差しにそろえる
この式を使うと、飲み方が違っても同じ物差しで並びます。下の図は、式から自分で計算した値です。
ビール350ml(5%) = 14gビール500ml(5%) = 20gチューハイ500ml(9%) = 36g
図: 厚労省の式で算出した純アルコール量(例: 500×0.09×0.8=36g)
同じ「1本」でも、度数と容量で量がこれだけ変わります。記録の単位を決めるだけで、道具選びはぐっと楽になります。
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手書き・アプリ・ウォッチを並べて比べる
手書きメモ:自由度が高く、入力の摩擦は最小
手帳やメモアプリに、日付と飲んだ量を書く方法です。自由度が高く、思ったことも残せます。弱点は、換算を自分で行う必要があることと、あとで集計しにくいことでした。
向いているのは、まず1か月だけ様子を見たい人や、数字よりも「その日の気分」を残したい人です。自分は最初の数週間、メモに「ビール500、チューハイ350」と書き、あとで表計算に写していました。この手間が続かなくなるきっかけになりかねない、というのが正直なところです。
専用アプリ:換算と集計を自動でやってくれる
アプリは、銘柄や度数を選べば純アルコール量を自動で計算し、週ごと・月ごとの合計を出してくれます。ガイドラインにも、自身の飲酒状況を把握することの大切さと、あらかじめ量を決めて飲むことが書かれており、アプリはこれを手助けする道具だと自分は捉えています。
弱点は、入力を忘れた日が空白になること。飲んだ直後に入力する癖をつけないと、数日後に思い出せなくなります。向いているのは、換算の手間をなくしたい人と、週単位の合計を見ながら調整したい人です。
ウォッチ:睡眠と心拍の変化を見られるが、飲酒量は自分で入れる
Apple Watchは、飲酒量そのものを自動で測るわけではありません。自分が使っているのは、睡眠や心拍の記録を、飲んだ日と飲まない日で見比べる使い方です。数字が出るので、飲んだ翌朝の「なんとなくだるい」が、記録上でも見える日がありました。
ただし、これは個人の観察で、因果を証明するものではありません。睡眠は仕事や気温でも変わります。飲酒量の記録は別に残し、ウォッチは「見比べる材料」として使うのが、自分の運用です。
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続く人と続かない人の分かれ目
入力の摩擦を数える
3つを使い比べて分かったのは、続くかどうかは「入力の回数と手間」で決まるということでした。手書きは手間が少ないが換算が必要、アプリは換算が自動だが入力を忘れやすい、ウォッチは入力不要だが量は残らない。どれにも一長一短があります。
合計を見る頻度を決める
記録は、見返さなければ意味が薄れます。自分は週末の夜ではなく、月曜の朝に先週の合計を見ると決めています。見る時間を固定すると、「今週はここまで」という目安が自然に決まります。
完璧を目指さない
記録を忘れた日があっても、そこで終わりにしないことが大切です。空白の日は空白のまま、翌日から再開する。数字の連続よりも、半年後も続いていることのほうが、長い目では価値があると思っています。
自分の結論:まず1つ、換算できる形で始める
結局、自分が落ち着いたのは、アプリで量を残し、ウォッチで睡眠を見比べ、月曜の朝に合計を確認するという組み合わせでした。ただし、これは自分のスタイルです。手書きから始めても構いません。大切なのは、純アルコール量という共通の物差しで、飲んだ事実を数字に残すことです。
まずは今夜、飲んだ量を式に当てはめて、メモに1行残してみてください。
記録を始める前に決めておく3つのこと
道具を選ぶ前に、次の3つだけ決めておくと、迷いが減ります。
- 単位:純アルコール量(g)で残す。換算は上の式を使う。
- タイミング:飲んだ直後に1行。後回しにしない。
- 見返す日:週に1回、曜日と時間を固定する。
この3つがそろえば、手書きでもアプリでも、記録は半分成功したようなものです。
よくある質問
記録を始めると、かえって飲む量が気になって疲れませんか
数字が気になって疲れる人もいます。その場合は、毎日の記録ではなく、飲んだ日だけ記録する形にして構いません。見返す頻度を週1回に絞ると、気持ちの負担は小さくなります。
アプリの換算は信用していいですか
アプリによって、銘柄の度数データが古い場合があります。缶の表示と食い違うときは、缶の表示の度数を優先して、自分で式に当てはめて確認してください。
睡眠スコアと飲酒量は関係していますか
自分の記録では、飲んだ日の翌朝に睡眠の数値が下がる日がありましたが、一人の観察であり、因果を示すものではありません。ガイドラインには、飲酒で眠りが浅くなり睡眠リズムを乱すことがあると書かれています。気になる場合は医師に相談してください。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。飲酒について不安がある方や、健診で指摘を受けている方は、医師や専門家にご相談ください。

