酒量をコントロールできないと感じたら、まず数字で現在地を測ります
結論から言うと、酒量をコントロールできないと感じたときの最初の一手は、気合を入れ直すことではなく、現在地を数字にすることです。自分は30代で、Apple Watchと飲酒記録アプリで量を残しています。ログを取ると、「つい飲みすぎる夜」の正体は、意志の弱さではなく、量が見えていないことだった日が多くありました。
この記事では、自分が実際に確認した5つの数字を順に書きます。あわせて、AUDITという自己チェックの見方と、ひとりで抱えずに相談できる先も、穏やかに整理します。
要点: 困ったときは、意志を責める前に数字で現在地を見るのが近道です。
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5つの数字を、上から順に確認します
数字1:1日あたりの純アルコール量
まず、1回に飲んだお酒を純アルコール量(g)に直します。式は「量(ml)×度数(小数)×0.8」です。たとえばビール500ml・5%なら、500×0.05×0.8で20gになります。厚生労働省のガイドラインでは、生活習慣病のリスクを高める量として、1日あたり男性40g以上、女性20g以上が示されています。出典は健康に配慮した飲酒に関するガイドライン(厚生労働省)です。
ビール500ml(5%) = 20g日本酒1合(15%) = 約22gリスクが高まる量(女性)20g以上(男性)40g以上
図: 飲料別の純アルコール量と、厚労省ガイドラインのリスク量(1日あたり)
数字2:1週間の飲酒日数と総量
1日ごとの量に加えて、週の合計を見ます。自分は週末2日だけ飲む運用ですが、1回の量が増えていないかを毎週チェックしています。「今日は少なめ」が続いても、週でまとめると増えていることがあります。
数字3:飲み始めから「もう1杯」までの時間
アプリに時刻を残すと、2杯目、3杯目に手が伸びるまでの間隔が分かります。ペースが早い夜ほど、量が増えていました。ペースは、自分の癖を知る手がかりになります。
自分のログで見えた、意外な共通点
自分の記録を振り返ると、量が増えた夜は、空腹のまま1杯目を開けた日と重なっていました。Apple Watchで見ると、そういう夜は翌朝の睡眠スコアも低めでした。もちろん、これは自分ひとりの記録で、誰にでも当てはまる話ではありません。ただ、ログを取ると「どんな夜に量が増えるか」という自分のパターンが具体的に見えるので、対策が立てやすくなります。
要点: 量、頻度、ペースの3つを数字にすると、飲みすぎる夜の共通点が見えてきます。
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AUDITという自己チェックを、穏やかに使います
数字4:AUDITの合計点
AUDITは、過去1年間の飲み方について10項目で答える自己チェックです。合計点で、今の飲み方の目安が分かります。東京都福祉局のページでは、0〜9点はそのままで、10〜19点は量を減らす工夫を、20点以上はアルコール依存症の疑いとして精神保健福祉センターや専門医療機関への相談が案内されています。アルコール依存スクリーニングテスト(東京都福祉局)に詳しい説明があります。
ただし、区切りの点数は機関によって違います。国立病院機構久里浜医療センターのページでは、0〜7点、8〜14点、15点以上という区分で紹介されています。AUDIT(久里浜医療センター)も見比べてみてください。点数は診断ではなく、あくまで目安です。
数字5:「やめようと思ってできなかった」回数
自分はログに「今夜はここまで」と決めた量と、実際の量を並べて残しています。決めた量を守れなかった夜が続くなら、それは気づきのサインです。責める材料ではなく、仕組みを見直す合図として受け取っています。
要点: AUDITは診断ではなく目安です。点数の区切りは機関ごとに違うことも知っておくと安心です。
数字のあとに、今夜からできる手順
厚生労働省のガイドラインでは、飲酒量を減らす工夫として、あらかじめ量を決める、飲酒前や飲酒中に食事をとる、合間に水を飲む、飲まない日を設ける、といった方法が挙げられています。自分は次のように組み替えました。
- 飲む前に、今夜の量を純アルコール量で決めてメモに書きます。
- 最初の1杯は食事と一緒に飲みます。
- 1杯ごとに水を1杯挟み、ペースを落とします。
- 飲み終えたら、実際の量をアプリに記録します。
- 週末に、決めた量との差を見返します。
要点: 決める、挟む、記録する、見返す。この4つの動きだけで、量は目に見えて変わります。
ひとりで抱えなくていい相談先
数字を見て不安が強くなったときは、かかりつけ医に飲酒について相談するのも有用だと、厚生労働省のガイドラインにも書かれています。AUDITの点数が高かったときは、精神保健福祉センターや専門の医療機関が相談先になります。相談は、断酒を約束する場ではなく、量を見直す方法を一緒に考える場です。
よくある質問
酒量をコントロールできないのは、意志が弱いからですか?
そう決めつける必要はありません。量が見えていない、環境のきっかけが多い、といった仕組みの問題のことも多いです。まずは数字で現在地を確認してみてください。
AUDITの点数が高かったら、すぐ受診が必要ですか?
AUDITは診断ではなく目安です。点数が高いときは、お住まいの地域の精神保健福祉センターや、かかりつけ医への相談を考えてみてください。
純アルコール量はどう計算しますか?
量(ml)×度数(小数)×0.8で求められます。ビール500ml・5%なら20gです。缶や瓶の表示を見て、一度計算してみると感覚がつかめます。
記録はアプリとノート、どちらがいいですか?
続けやすいほうで構いません。自分はウォッチとアプリですが、決めた量と実際の量を並べて残せるなら、手書きのノートでも同じ効果があります。
今夜、グラスに注ぐ前に、量を1行メモしてみてください。その1行が、明日のログになります。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。

