「浮いたお酒代の使い道」を検索すると、大体同じ4分類が出てくる
飲まない体質なので、自分にはもともと「お酒代を節約した」という感覚がない。でも周りの友人がノンアル生活に切り替えたり、飲む量を減らしたりするたびに聞かれるのが「浮いたお金、どうしてる?」だ。
正直、最初は「知らんがな」と思っていた。でも一応、自分でも調べてみた。検索すると出てくるのはほぼ同じ顔ぶれで、次の4分類に集約される。
- 趣味・娯楽:旅行、ゲーム、映画、スポーツ観戦など
- 自己投資:資格、オンライン講座、本、英会話など
- 資産形成:積立NISA、iDeCo、高配当株など
- 健康:ジム、サプリ、歯科検診、人間ドックなど
どれも正しい。間違っていない。だけど「この4分類に振り分けて終わり」になると、なんとなく消化不良が残る。友人たちも同じことを言っていた。「一応NISAに入れてるけど、それだけじゃ物足りない感じがする」と。
自分もしばらく4分類を観察しながら、なぜ物足りないのかを考えた。そこで見えてきたのが、5番目の使い道だ。
4分類がうまく機能しない理由、自分なりに分析してみた
お金の行き先が「点」になっている問題
4分類のどれかに当てはめてお金を使うのは、ある意味で「正解を埋める」作業に近い。趣味に使えばいいと分かっているから旅行の予算に足す。資産形成がいいと分かっているから積立額を増やす。それ自体は悪くないが、各カテゴリが互いにつながっていない。点と点が別々に存在している状態だ。
友人の話を聞いていて気づいたのだが、「浮いたお酒代」を4分類のどこかに入れても、数ヶ月経つと「そういえばあのお金、どこ行ったっけ」となりやすい。お金の使い道に「物語」がないから記憶に残らないのだと思う。
自分が元から飲まない体質だから気づけたこと
自分はALDH2(アルデヒド脱水素酵素2型)の活性が低いタイプで、ビールを半缶飲むだけで顔が真っ赤になる。だからノンアルクラフトビールや輸入ノンアルスピリッツを毎週レビューしているのが自分のポジションだ。「お酒代が浮いた」ではなく「最初からお酒代がなかった」。
その分、浮いたお金を「点」として使うのではなく、最初から「どこへ向かうお金か」を決めて積み重ねていく習慣が、自然と身についていた。それが4分類の先にある5番目の発想につながっている。
自分がたどり着いた、5番目の使い道
名前をつけるなら「次の自分への先行投資」
ぶっちゃけ言うと、5番目の使い道は全く新しいカテゴリではない。4分類を「バラバラの点」として使うのではなく、「一本の線でつなぐ」発想の転換だ。
具体的には、こういうイメージで組み立てる。まず「3〜5年後の自分がどんな状態でいたいか」を先に決める。次に、その状態に近づくための4分類の中から最も効く1〜2項目を選ぶ。最後に、浮いたお酒代を「その未来へのルート代」として毎月そこへ流す。
これだけのことだが、「点」から「線」になるだけで体感がかなり違う。お金を使うたびに「これは3年後の自分につながっている」という感覚が持てるようになるからだ。
実際にどう組み立てているか
自分の場合、毎週ノンアルの新商品をレビューしているが、そのための試飲・情報収集・ライティングツールへの投資を「次の自分への先行投資」として位置づけている。月に使う金額は決して大きくないが、「この1,500円は半年後に記事の幅を広げる」という意味が乗っているから、使うたびに納得感がある。
友人には、こんなふうに提案している。
- 3年後になりたい状態を一言で書く(例:「副業で月3万円稼いでいる」「英語で仕事の打ち合わせができる」)
- その状態に最短で近づく手段を1つ選ぶ(資格?スキル?人脈?)
- 浮いたお酒代の半分をその手段に、残り半分を積立NISAなど資産形成に振り分ける
「趣味に使っていい」「遊びに使っていい」を否定するつもりは全くない。ただ、5番目の発想を持つことで、浮いたお金が「消える前に使ってしまうお金」から「ちゃんと記憶に残るお金」に変わる。その差はマジでかなり大きい。
浮いたお酒代が生産性と集中力に変わるまでの話
夜の時間の使い方が変わると、集中の質も変わる
お酒代が浮くタイミングの多くは「飲まなかった夜」だ。その夜に何をするかで、浮いたお金の意味が変わってくる。
飲まない夜というのは、単純に時間が余るのではなく、頭の状態が違う。アルコールが入っていないので、夜10時でも思考がクリアなままだ。自分の場合、ノンアルのレビュー記事を書くのも、輸入ノンアルスピリッツの成分を調べるのも、大抵は夜の時間を使っている。
「浮いたお酒代」をどこへ使うかを考えるのと同時に、「浮いた夜の時間」をどう使うかを決めることがセットになっている。お金の行き先と時間の行き先が一致しているとき、生産性や集中力が自然と上がっていく感覚がある。これは自分だけの話ではなく、飲む量を減らした友人たちが口をそろえて言うことでもある。
集中力がお金に変わる経路を持つ
「飲まなかった夜の集中力」を、5番目の使い道と結びつけると、こういう経路が生まれる。浮いたお酒代を「次の自分への先行投資」に使う→夜の時間を集中して学習や制作に使う→スキルや作品が少しずつ積み上がる→数ヶ月後に何らかの形で返ってくる。
この経路を持つと、「浮いたお酒代の使い道」という問いへの答えが、「4分類のどれか」ではなく「自分だけの経路を動かす燃料」になる。そこまで考えが進んだとき、友人への返し方も変わった。「どこに使う?」ではなく「何に向かって使う?」と聞くようになった。
浮いたお酒代の使い道を考えるのは、お金の話のようで実は「自分が何に向かっているか」を確認する作業だと思う。4分類はその出発点として優秀だ。でも終着点にするには、少しもったいない。5番目の発想——線でつなぐ先行投資——を持つと、毎月の積み上げに意味の厚みが出てくる。ぜひ試してみてほしい。
※本記事は一般情報の提供を目的としており、医療的助言・診断・治療の推奨ではありません。健康上の不安がある方は医療機関にご相談ください。

