結論:眠れるようになる日数は断言できず、最初の数日はむしろ眠りが乱れることがあります
先に正直に書きます。厚労省の睡眠リーフレットも、寝酒は睡眠の質を悪くすると説明しています。そのうえで、お酒をやめて何日で眠れるようになるのかは、人によって違うので、日数を断言することはできません。そして、飲むのをやめた最初の数日は、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりすることがあります。
目安になる情報として、離脱症状は2〜7日で徐々に軽減するとメディカルドックの解説で紹介されています。最初の数日をこの「山」と考え、その先は個人差が大きい、という前提で読み進めてください。
この記事では、なぜ最初は眠りが乱れやすいのか、厚生労働省の資料が寝酒について何と言っているのか、そして今夜から試せる夜の過ごし方を、順に整理していきます。
要点: 眠れるまでの日数は個人差が大きく、最初の数日は乱れることがある、というのが正直な答えです。
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前提の整理:寝酒は「寝つき」を助けて「眠りの質」を落とします
厚労省の資料が示していること
お酒を飲むとよく眠れる気がする人は多いと思います。厚生労働省の睡眠に関するリーフレットは、アルコールは一時的に寝つきをよくするものの、眠りの質は悪くなり、飲酒量が多いほど途中で起きることが多くなると説明しています。さらに、習慣的な寝酒は睡眠の質を悪化させるだけでなく、長期的には健康を害する可能性があるとしています。出典は厚労省の睡眠リーフレットです。
つまり、寝酒は「寝つきの前借り」のようなもので、そのぶん夜の後半の眠りにしわ寄せが来やすい、と整理できます。
個人差が大きい理由
同じリーフレットには、アルコールを代謝する能力には個人差があり、少量でも影響を強く受ける人がいるので注意が必要だとも書かれています。飲む量、飲む時間、体質、普段の睡眠時間が違えば、やめたあとの睡眠の変化も違って当然です。
眠りが乱れる最初の数日は、なぜ起きるのか
e-ヘルスネットは、お酒を止めたときに出る身体症状として、不眠、発汗、手のふるえ、血圧の上昇、不安、いらいら感などを挙げています。出典はe-ヘルスネット「アルコールと依存」です。不眠がその一つに挙がっているとおり、飲むのをやめた直後に眠れなくなるのは、起こりうることです。
ただし、毎晩の量が少なかった方や、休肝日をこまめに取っていた方は、そこまで強く出ないこともあります。ここは自分の飲み方と照らして考えてください。
要点: 寝酒は寝つきを助けても質を下げます。やめた直後の不眠は、起こりうる変化の一つです。
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根拠と見取り図:眠りが戻っていく道のりをこう考えます
お酒をやめてからの睡眠の見取り図(目安・個人差あり)最初の数日:乱れやすい2〜7日で軽減その後:個人差が大きい2〜7日という数字は離脱症状の一般的な説明(メディカルドック)。睡眠が戻る日数そのものを示すデータではありません。強い症状(幻覚・けいれん・高熱)があれば受診してください。
図: 睡眠が乱れやすい時期の見取り図(メディカルドックの「2〜7日で軽減」という説明をもとにした概念図)
この図で大事なのは、2〜7日という数字が「離脱症状の軽減の目安」であって、睡眠が完全に戻る日数を示すものではない点です。私は、睡眠が戻るまでの日数について、根拠のある数字を今回の調べでは示せませんでした。だからこそ、数字を作らずに、見取り図として置いています。
眠りが戻る過程で起きやすいこと
- 寝つきは早めに落ち着くのに、夜中に目が覚める日が数日続く。
- 眠りが浅く感じられて、朝すっきりしない日がある。
- 夕方に急に眠くなって、夜に眠れなくなる。
- 数日おきに、調子のよい日と悪い日が交互に来る。
こうした波は、体が新しいリズムを探している途中の反応だと考えると、少し気持ちが軽くなります。日によって波があるのは、悪化ではなく、よくある動きです。
要点: 2〜7日は離脱症状の目安であり、睡眠が戻る日数の保証ではありません。波があるのは自然です。
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具体の手順:眠りを助ける夜の過ごし方
夕方から就寝までの流れ
- 夕食は、いつもの時間に食べて、寝る直前は避けます。
- 夕食後は、軽く体を動かします。散歩や、食器洗いのあとのストレッチで十分です。
- 入浴は、寝る少し前に、ぬるめのお湯で。熱すぎると、目がさえてしまうことがあります。
- 寝室は、暗めで静かに整えます。
- 布団に入る前の1時間は、スマホやパソコンの画面から離れます。
寝る前の飲み物を、切り替える
寝酒の代わりに、私は温かい飲み物を用意します。カフェインの入っていないお茶や白湯、ハーブティーなど、湯気の立つ一杯です。ノンアルコールビールを夜遅くに飲む人もいますが、アルコール0.00%の表示かどうかを必ず確認してください。
- 夕食後は、カフェインの入った飲み物を避ける。
- 寝る前の水分は、コップ1杯を目安にして、夜中のトイレを減らす。
- 甘い飲み物が続かないよう、無糖の飲み物を基本にする。
眠れない夜の対処
布団のなかで焦ると、余計に目がさえます。20分ほど眠れないと感じたら、いったん起きて、明かりを落とした部屋で、静かな音楽や本のページを眺めるくらいで過ごします。眠くなってから、また布団に戻ります。時計を何度も見ないのも、地味に効きます。
記録をつける
寝た時刻、起きた時刻、夜中に目が覚めた回数、朝の気分を、1行だけメモします。記録を見返すと、「思ったより眠れている日もある」ことに気づけて、安心材料になります。飲まなくなってからの変化は、2週間ほどのスパンで見るのがおすすめです。
要点: 温かいノンカフェインの飲み物、ぬるめの入浴、眠れない夜は一度起きる、記録する。この4つが手順の中心です。
実体験:平日ノンアルに切り替えた私の睡眠メモ
私は30代で、仕事終わりはノンアルビール、週末だけ少量のワインという過ごし方を3年続けています。完全にお酒をやめている立場ではないので、この記事では、平日の夜にお酒からノンアルへ切り替えたときの感覚を中心にお話しします。
平日の夜を切り替えた最初のころは、寝つきがぼんやりして、「飲まないと眠れないのかな」と不安になったことがありました。でも、数日メモを取っていると、眠れない日と眠れる日が交互に来ていて、波があるんですよね。それに気づいてから、焦りが少し減りました。
いまは、夕食のあとに温かいお茶を飲んで、ぬるめのお風呂に入る流れが定着しています。寝る前にノンアルビールを飲むことは、あまりありません。夕食のときに飲み終えて、寝る前は温かい飲み物にするのが、私の落ち着くパターンです。
一つ強調しておきたいのは、これは私の体験であり、誰にでも当てはまるものではないということです。断酒や依存にかかわる重い症状については、私の立場では踏み込めないので、その部分は医療機関の情報を頼ってください。禁酒直後のきつさについては、こちらの記事も参考になります。
要点: 波があることに気づくだけで、焦りは小さくなります。体験は参考にとどめて、症状が強ければ医療へ。
眠りを邪魔しやすい落とし穴:お酒以外で見直したいこと
昼寝と夕方のカフェイン
眠れない夜が続くと、日中に眠くなって昼寝をしたくなります。短い仮眠なら問題ないことが多いのですが、夕方近くまで長く寝てしまうと、夜の寝つきに響きます。私は、昼寝をするなら午後の早い時間に短めと決めて、夕方以降は横にならないようにしています。
カフェインも見直しどころです。コーヒーや緑茶、エナジードリンクを夕方以降に飲む習慣があると、お酒をやめたぶん、その影響が目立つことがあります。ノンアルコールビールを選ぶ場合も、商品によってはカフェインを含むものがあるので、ラベルの成分を確認してください。
寝る前のスマホと、頭の中の反すう
布団のなかでスマホを見続けると、目がさえて、余計に眠れなくなります。寝る1時間前には画面を閉じて、代わりにメモ帳へ「明日やること」を書き出すと、頭の中の反すうが少し止まります。眠れない理由が不安や心配ごとの場合、紙に出すだけで軽くなることがあります。
夜中のトイレと水分
夕方以降に水分を多くとりすぎると、夜中にトイレで起きる回数が増えます。水分は日中にこまめにとり、寝る前はコップ1杯にとどめます。逆に、水分を控えすぎると、朝の体調にひびくので、極端にはしないでください。
要点: 昼寝、夕方以降のカフェイン、寝る前の画面、夜の水分。お酒以外の要因も一緒に見直します。
2週間の過ごし方:波を受け止めながら整える
最初の3日間は「眠れなくても仕方ない」と決めておく
最初の数日は、眠れない夜があって当たり前、と先に決めておきます。眠れない事実よりも、「眠れないのはまずい」という焦りのほうが、目をさえさせることがあるからです。この間は、夜の流れを整えることだけに集中して、睡眠時間の長さは気にしません。
4日目から1週間は「記録を見る」期間
4日目以降は、メモを見返して、眠れた日と眠れなかった日の違いを探します。夕食が遅かった日、カフェインを取った日、運動した日。原因が見つかれば、次の夜に手を打てます。原因が見つからなくても、記録があるだけで安心できます。
2週目は「習慣に落とす」期間
2週目には、効いた工夫だけを残して、続けやすい形に整えます。温かいお茶、ぬるめの入浴、画面を閉じる時間。全部を続けようとせず、続けられるものを2つか3つに絞ると、長続きします。厚労省のリーフレットも、飲酒日記による記録と「2週間〜1ヵ月間」の目標設定を勧めています。出典は厚生労働省のリーフレットです。
要点: 最初は焦らない、次に記録を見る、最後に続けられる工夫だけ残す。この3段階で進めます。
例外と注意:当てはまらない人と、受診したほうがよい場合
長く多量に飲んできた方は、事前に相談を
長い間、たくさん飲んできた方が急にやめると、強い症状が出ることがあります。手の震えがひどい、大量の汗、動悸、幻覚、けいれんなどがある場合は、我慢せず医療機関に連絡してください。e-ヘルスネットも、重症の場合は幻覚やけいれん発作を起こすことがあると説明しています。
不眠が続くときは、睡眠の専門家に
眠れない状態が長く続いたり、日中の生活に支障が出たりするなら、内科や睡眠外来、精神科などに相談してください。市販の睡眠改善薬を使う場合も、持病や服薬中の薬との兼ね合いがあるので、薬剤師や医師に確認します。
「お酒をやめれば必ず眠れる」とは限りません
睡眠の悩みは、お酒以外にも、仕事のストレス、生活リズム、寝室の環境、体の病気など、いろいろな要因が絡みます。お酒をやめても眠れない場合は、ほかの要因を探す視点も必要です。
要点: 強い症状は受診、長引く不眠は専門家へ。お酒だけが原因とは限りません。
よくある質問
禁酒して何日で眠れるようになりますか?
日数を断言できる根拠は、今回の調べでは見つかりませんでした。離脱症状は2〜7日で徐々に軽減すると紹介されていますが、睡眠が戻る日数は個人差が大きいです。
禁酒の最初の数日、眠れないのは異常ですか?
e-ヘルスネットは、お酒を止めたときの身体症状の一つに不眠を挙げています。起こりうる変化ですが、手の震えや幻覚などの強い症状を伴うなら、受診してください。
寝酒をやめると、夜中に目が覚めなくなりますか?
厚労省のリーフレットは、飲酒量が多いほど途中で起きることが多くなると説明しています。寝酒をやめれば改善する方向は期待できますが、どのくらいで変わるかは個人差があります。
寝る前にノンアルコールビールを飲んでもいいですか?
アルコール0.00%の表示があれば、アルコールの影響は避けられます。ただし、飲む量が多いと夜中のトイレが増えることもあるので、量は控えめにしてください。
眠れない夜に、お酒をもう一度飲んでしまいました。どうすればいいですか?
その夜のことは記録に残して、翌日から夜の流れを整え直せば大丈夫です。責めるより、記録して次に活かしてください。眠れなさが強くて飲まずにいられないなら、医療に相談してください。
今夜は、寝る前の1杯を温かいお茶に替えて、眠れた時刻と目が覚めた回数を1行だけメモしてみてください。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。

