結論から言うと、朝のむくみの原因はお酒だけとは限らず、塩分や睡眠、体質も関わります。それでも、飲んだ翌朝と飲まなかった翌朝を並べて記録すると、自分なりの傾向は見えてきます。健診をきっかけに節酒を始めて1年目の自分が、洗面所の鏡の前でつけた記録をまとめます。飲む量の数え方は、水割りと純アルコール量の記事が参考になります。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。むくみが強い、片側だけ腫れる、息苦しいなどの症状があるときは、早めに医療機関に相談してください。
洗面所の鏡に映った、いつもより重たい顔
月曜の朝、顔を洗おうとして鏡を見ると、まぶたがいつもより厚ぼったく見えました。前の晩は少し飲んだ程度のつもりでしたが、指で頬を押すと、戻りが遅い気がします。
ここで「お酒のせいだ」と決めつけるのは簡単です。ただ、同じ週に外食で塩気の強い食事が続いていたことも思い出しました。だから自分は、原因を決める前に、まず並べて見ることにしたんです。
比べるために決めた三つの項目
記録する項目は、手間をかけすぎないように三つに絞りました。朝の鏡で見たまぶたと頬の印象を五段階で一つ、前夜の飲酒の有無と量、前夜の塩気の強い食事の有無です。体重は日による変動が大きいので、今回は使いませんでした。
要点: 原因を決める前に、朝の様子と前夜の行動を並べて記録します。
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公的資料と研究は何を述べているか
体の水分の話をするとき、自分は記憶で語らないようにしています。厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」には、飲酒により眠りが浅くなり睡眠リズムを乱すことがあると書かれています(厚生労働省の資料、p.6)。睡眠が乱れると朝の顔の印象も変わりやすいので、むくみを考えるときは睡眠も一緒に見る必要があります。
同じ資料には、高齢者は体内の水分量の減少等によって、同じ量でも酔いやすくなる、女性も一般に体内の水分量が男性より少ないとされている、という趣旨の記述があります(同資料、p.2)。体の水分量は、年齢や性別でも違うということです。
アルコールと尿の関係を示した動物実験
アルコールと水分の出入りについては、ラットを使った古い研究があります。アルコールは水を負荷したときより大きな利尿作用を示し、バソプレシンという物質の放出が抑えられる可能性が述べられています(PubMed 6704587)。ただし、これは1984年のラットの実験です。人にそのまま当てはまると言い切ることはできません。
要点: 睡眠も体の水分量も関わるため、むくみをお酒一つの原因にはできません。
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二週間分の朝を並べてみた
実際に並べたのは、二週間分の朝です。飲んだ日の翌朝と、飲まなかった日の翌朝を、同じ物差しで書きました。
前夜の状態 | 朝の印象(5段階の傾向) | 気づき |
|---|---|---|
飲まず、薄味の夕食 | 軽い | 目元がすっきり |
少量を飲み、薄味の夕食 | やや重い | 睡眠の浅さも気になった |
飲まず、塩気の強い夕食 | やや重い | お酒以外にも要因がありそう |
少量を飲み、塩気の強い夕食 | 重い | 重なると差が出やすい |
図: 前夜の飲酒と食事の組み合わせ別に見た朝の印象(筆者の二週間の個人記録)
表から読み取ったこと
重たい朝は、飲んだ夜だけでなく、塩気の強い食事の夜にも起きていました。二つが重なった夜は、いちばん重くなっています。これは自分個人の二週間の記録なので、一般的な結論とは言えません。それでも「お酒だけを責めても足りない」と気づけたのは、並べたからです。
要点: 要因が一つではないと分かるだけで、見直すポイントが増えます。
朝のむくみを見直すための小さな工夫
記録から、自分が試してよかったことを挙げます。体質や持病がある人は、自分の判断で水分や塩分を極端に変えず、医療機関の指示を優先してください。
- 飲む夜は、量を先に決めてから飲み始める
- 外食が続く週は、翌日の食事の味付けを薄めにする
- 寝る時刻を揃え、睡眠が浅くなった日はメモに残す
- 朝の鏡チェックは、同じ時間・同じ明るさで行う
「整える」は引き算でも足し算でもいい
何かを足さなくても、飲む量や味付けを少し引くだけで、朝の印象が変わる日がありました。逆に、睡眠のように足したほうがいいものもあります。自分に合う調整は、記録の中から探していくものだと思っています。
要点: 引くものと足すものを、記録で見分けます。
朝のむくみと向き合う夜の過ごし方
記録を見ていて、もう一つ気づいたことがあります。朝の印象が軽い日は、前の晩の過ごし方が穏やかでした。夕食を早めに済ませ、入浴して、寝る前の画面を見る時間を短くしていた日です。
逆に、帰宅が遅くて夕食が夜遅くになった日は、飲んでいなくても朝が重めでした。自分にとってむくみは「お酒の結果」というより「夜全体の結果」に近いものだったんです。だから最近は、飲むかどうかを決める前に、その夜の予定を先に見るようにしています。
夜の予定を先に見る
飲み会が入っている日は、昼食を軽めにして、翌朝の予定を詰め込みすぎないようにします。こうして夜を組み立てると、「飲んだのに大丈夫だった朝」と「飲んでいないのに重かった朝」の違いも、言葉にしやすくなりました。
要点: むくみは夜全体の過ごし方の結果として、広く見るほうが手がかりが増えます。
よくある質問
むくみはお酒をやめれば必ず改善しますか。
必ずとは言えません。塩分、睡眠、体質、持病など、ほかの要因も関わります。気になる症状が続くときは、医療機関に相談してください。
水をたくさん飲めば、むくみは取れますか。
水分のとり方は人によって適切な量が違います。持病がある人や医師から水分制限を受けている人は、その指示に従ってください。
朝のむくみはいつ頃までに引けば普通ですか。
個人差が大きく、一概には言えません。自分の場合は、軽いときは午前中に気にならなくなりました。急な腫れや痛みがあるときは、早めに受診してください。
記録は何日続ければ意味がありますか。
自分は二週間で傾向が見えましたが、日数に決まりはありません。続けやすい項目に絞るのがおすすめです。
明日の朝、鏡の前で一度だけ、まぶたと頬の印象を五段階でメモしてみてください。比べる材料は、そこから始まります。

