結論から言うと、断酒30日チャレンジが続くかどうかは、初日の気合ではなく前夜の準備でほぼ決まっていました。自分は10年以上、ほぼ毎日ビール500mlを2缶飲む生活を送っていて、健診でD判定が出たことをきっかけに断酒を始めました。いま3年目になりますが、最初の30日を越えられたのは、始める前の晩に冷蔵庫と財布から手を付けたからだったと思っています。
気合で始めた1回目は、3日目で終わりました
実は、本格的に断酒する前に一度、気合だけで挑戦したことがあります。「今日からやめる」と決めて冷蔵庫の缶ビールを見ないようにしたのですが、3日目の夜、コンビニに「ついで」で寄ってしまい、気づいたら缶を買っていたんです。
意志の弱さではなく、環境の問題でした
あとで振り返ると、自分の弱さというより、手の届く場所にビールがあり、帰り道にコンビニがあるという環境が原因でした。研究でも、飲酒量が多い人ほど、一か月の禁酒チャレンジは成功しにくい傾向があると報告されています。Dry January(1月に1か月お酒をやめる取り組み)を整理したレビューでは、軽度から中程度の飲酒者のほうが、多く飲む人よりやめ切れた割合が高かったとされています(PubMed 40919890)。毎日2缶以上飲んでいた自分は、まさに成功しにくい側だったわけです。
要点: 多く飲んでいた人ほど、気合ではなく環境づくりが必要です。
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前夜にやった3つの準備
だからこそ、2回目は始める前の晩に、次の3つだけ準備しました。
- 冷蔵庫と棚にあるお酒を、すべて家族に渡すか処分する。
- 帰り道に寄りがちな店を、通らないルートに変える。
- 毎晩お酒に使っていた金額を、書き出して貯金箱に入れる。
1つ目の冷蔵庫は、一番効果がありました
ビールが家にないだけで、「飲むか飲まないか」の判断自体が発生しなくなります。わざわざ買いに出るのは面倒なので、衝動がその間に落ち着くんです。
2つ目と3つ目で、夜の動線とお金を見える化しました
通勤の帰りにコンビニを避けて遠回りするだけで、衝動買いの機会が減りました。お金については、毎晩の晩酌代を貯金箱に入れて見える化したところ、30日で数万円が貯まり、これが小さな達成感になりました。
自分がつまずきやすかった場面と、前夜に決めた対策
つまずきやすい場面 | 前夜に決めた対策 | 狙い |
|---|---|---|
帰り道のコンビニ | 通らないルートに変える | 衝動買いの機会を消す |
夕方6時台の飲みたい気持ち | 散歩か風呂を先に入れる | 習慣の時間帯をずらす |
冷蔵庫のビール | 全部手放す | 判断そのものをなくす |
週末の手持ち無沙汰 | 炭酸水とつまみを用意する | 手と口の空白を埋める |
図: 筆者がつまずいた場面と前夜の対策(筆者の記録をまとめたもの)
要点: つまずく場面を先に書き出すと、対策も具体的になります。
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研究が示す、続けやすい人の特徴
フランスで、Dry January(2024年)に参加した成人2123人を追跡した調査では、無事に最後までやり切った人の特徴として、前年にも参加していたこと、事前に登録していたこと、そして飲み会などの場面でお酒を断る自信が高かったことが挙げられています(PubMed 41110619)。
「登録する」「前回の経験を活かす」は、自分にも当てはまりました
自分の場合、2回目の挑戦では、前回の3日目の失敗を紙に書き出して、冷蔵庫の準備に活かしました。誰かに宣言する、ノートに登録するといった「始める形」を作ることが、続けるうえで大切だと実感しています。
要点: 事前の登録と、前回の経験の活用が、続けやすさにつながる傾向があります。
30日間の記録のつけ方
毎晩、寝る前に次の3行だけノートに書くようにしました。
- 今日お酒を飲みたくなった時刻と、その場面
- 飲まずに済んだとき、代わりにやったこと
- 起きたときの体の感じ(睡眠、胃、気分)
家族に宣言したことも、支えになりました
自分は、始める前の晩に家族へ「明日から30日、家ではお酒を飲まない」と伝えました。見張ってほしいわけではなく、冷蔵庫にお酒を置かないでほしいというお願いをしたかったんです。家族が協力してくれると、買い物の段階でビールがかごに入らなくなり、環境づくりがぐっと楽になりました。
書くのは3行だけにしました
細かく書きすぎると続かないので、3行で十分です。飲みたくなる時刻は、毎回ほぼ同じ夕方6時台でした。パターンが見えると、その時間に散歩や風呂を入れるなど、先回りの対策が打てるようになります。
よくある質問
毎日たくさん飲んでいても、急にやめて大丈夫ですか?
毎日大量に飲んでいた人が急にやめると、体調に変化が出ることがあります。自分は健診で受診していたため、医師に相談しながら進めました。自己判断で一気にやめず、まずはかかりつけ医や専門の相談窓口に相談することをおすすめします。
途中で飲んでしまったら、チャレンジは失敗ですか?
失敗ではないと、自分は考えています。先ほどのレビューでも、完全にやめ切れなかった人にも一定の良い変化が報告されています。飲んでしまった日の状況を書き残して、翌日からまた再開すれば十分です。
30日のあとはどうすればいいですか?
自分は、30日の記録を読み返して、続けたい気持ちが残るなら次の30日へ進むようにしました。続けるかどうかは、自分の体と生活を見て、無理のない範囲で決めてください。
始める前の晩に、まず冷蔵庫の中身を確認するところから始めてみてください。それだけで、初日の迷いがぐっと減ります。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。

