アルコールが抜ける時間の目安は「体重×0.1g」で割ると見えてきます

結論から言うと、体内でアルコールが抜けるまでの時間は、飲んだ純アルコール量を体重で割って見積もるのが基本です。宮城県教育庁の資料では、純アルコール20g(ビール中瓶1本の例)が体から消えるまでに約4時間とされ、睡眠中は肝臓への血流が減って分解が遅くなるとも書かれています(宮城県教育庁福利課の資料(令和5年12月))。そこに、1時間で分解できる量の目安「体重×0.1g程度」を当てはめると、体重60kgなら1時間に6g前後、80kgなら8g前後という計算になります。

ただし、これはあくまで目安であり、運転できるかどうかの基準ではありません。この記事では、体重別の計算表を作ったうえで、「表の値がなぜ最短の見積もりにすぎないのか」を中心に整理します。

自分は飲んだ量と最後の一杯の時刻を数字で残している、データ管理派です。数字にして眺めると、「何本飲んだか」より「いつ飲み終えたか」のほうが翌朝の体調に効くと気づきます。

要点: 抜ける時間の目安は、純アルコール量÷(体重×0.1)です。ただし運転可否の基準にはなりません。

関連記事: ビール1本のアルコールは何時間で抜けるのか、体重別の計算と当てにならない理由

純アルコール量を先に計算しておきます

ビール500mlは約20gです

分解時間を計算する前に、飲んだお酒に含まれる純アルコール量を出す必要があります。厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関する指針」では、純アルコール量(g)は、摂取量(ml)×アルコール濃度(度数/100)×0.8(アルコールの比重)で求めると示されています。例として、500mlで5%のビールは約20gです。体重側の「0.1」は厚生労働省の健康情報サイトの記述(アルコールの吸収と分解)によります。

計算に使う手順

手順は次の3段階です。

  1. 飲んだ量(ml)に、度数を100で割った数と0.8をかけて、純アルコール量(g)を出します。
  2. 体重(kg)に0.1をかけて、1時間あたりに分解できる量(g)の目安を出します。
  3. 純アルコール量を、1時間あたりの分解量で割ります。

要点: 先に純アルコール量を出し、体重×0.1で割る。この2段階で計算できます。

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体重別の計算表を作りました

上の式で、体重50〜80kgの人が純アルコール20g(ビール500ml1本)と40g(2本)を飲んだ場合の時間を計算しました。

体重

20g(ビール500ml 1本)

40g(500ml 2本)

50kg

約4.0時間

約8.0時間

60kg

約3.3時間

約6.7時間

70kg

約2.9時間

約5.7時間

80kg

約2.5時間

約5.0時間

図: 体重別の分解時間の計算値(「純アルコール量÷(体重×0.1)」による自分の試算。実際の時間は個人差が大きく、これより長いことも多い)

見て分かるとおり、同じ1本でも体重が軽いほど時間は長くなります。ただし、これは式に当てはめただけの値です。厚生労働省の健康情報サイトが「これより低い場合も多い」としている点を踏まえると、実際はもっと長くかかる人がいると考えておくのが安全です。

体重が効く理由は体格にあります

厚生労働省の健康情報サイトでは、飲酒後の血中濃度が人によって大きく違う理由のひとつに、肝臓の大きさの個体差が挙げられています。体格が大きい人ほど肝臓も大きい傾向がある、と考えると、体重が目安になる理由が見えてきます。

要点: 同じ量でも体重が軽いほど長くなります。ただし表の値は最短に近い試算です。

数字では読めない個人差があります

女性は同じ体重でも高くなりやすい傾向があります

厚生労働省の健康情報サイトでは、女性は平均体重が軽く、体脂肪率が高く、総水分量が少ないため、男性と同じ量を飲むと血中濃度が高くなると説明されています。厚生労働省の指針でも、女性は男性より体内の水分量が少なく、分解できるアルコール量も少ないとされています(同資料)。表の値は性別を考慮していないので、女性の場合はさらに余裕を見てください。

体質で分解の速さは変わります

分解酵素の強さは遺伝子によるとされ、弱い人は顔が赤くなったり動悸が出たりします。日本ではこの反応が出る人が約41%とされています(厚生労働省の指針)。体重が同じでも、体質で酔い方も抜け方も変わります。

睡眠中は分解が進みにくいと言われます

寝ている間は肝臓への血流が減るため、分解が遅くなるという資料もあります。夜遅くまで飲んだ翌朝に「抜けているはず」と思い込まないことが大切です。

要点: 性別・体質・睡眠で、表の値は簡単にずれます。余裕を見て考えます。

水や汗では早く抜けません

「汗をかけば抜ける」「水をたくさん飲めば抜ける」という話をよく聞きますが、厚生労働省の健康情報サイトでは、呼気・汗・尿からの排泄はごくわずかで、代謝のほとんどは肝臓で行われると説明されています。つまり、時間を縮める近道はありません。

自分は「最後に飲んだ時刻」を残すようにしています。数字にすると、「寝る前に飲むと翌朝もまだ残っている」という当たり前のことが見えて、飲み始める時刻を早めに切り上げる判断がしやすくなりました。

要点: 水や汗では抜けません。時間をかけるのが唯一の方法です。

よくある質問

計算した時間が過ぎれば、運転しても大丈夫ですか?

いいえ。この表は目安であり、運転の可否を判断するものではありません。個人差が大きく、これより長くかかることも多いので、飲んだ日は運転しない前提で予定を組んでください。

体重が重ければ早く抜けますか?

式の上では、体重が重いほど1時間あたりの分解量が大きくなります。ただし、体質や性別、睡眠の影響で簡単にずれます。

女性は男性より長くかかりますか?

厚生労働省の健康情報サイトによれば、同じ量を飲んだとき女性は血中濃度が高くなりやすいとされています。傾向としてそう言われている、という理解にとどめてください。

二日酔いのときも、まだアルコールは残っていますか?

二日酔いの症状と、血中にアルコールが残っているかどうかは必ずしも一致しません。症状が軽くても、翌朝に残っている可能性があります。

今日の記録から始めてみてください

まずは今夜の1杯の「純アルコール量」と、飲み終えた時刻をメモしてみてください。携帯のメモでも十分です。数字が並ぶと、自分の速さが見えてきます。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。