結論から言うと、飲まない暮らしを始めたあとの体の変化は、体重計の数字より、服の着心地やウエストまわりのほうが先に見つかることがあります。断酒5年になる私は、毎日の体調をノートに書いてきました。その中で、体重が動かなかった時期にこそ、別の記録が役に立った朝があります。その場面と、記録の取り方をお伝えします。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。体重や体型について気になることは、医師や管理栄養士などの専門家に相談してください。

洗面所の体重計は動かなかったのに

断酒を始めて数か月の頃、私は毎朝、洗面所の体重計に乗っていました。期待していたのは、はっきりと下がっていく数字です。けれど、画面に出る数字は、ほとんど同じ場所を行ったり来たりしていました。

数字が動かない日々のノート

その頃のノートには、「体重、変わらず」という言葉が何日も並んでいます。がっかりした気持ちも、そのまま書いてあります。読み返すと、あのとき私は「体重の変化=成果」だと思い込んでいたのだと分かります。

ある朝のジーンズ

転機は、季節の変わり目に衣替えをした朝でした。しまってあったジーンズを久しぶりに穿くと、ボタンが以前より楽に留まったのです。体重計の数字は同じなのに、服は先に答えを出していました。その日のノートには、「ボタン、楽。理由は不明」と書いてあります。

要点: 体重が動かない時期でも、服のフィット感が先に変化を教えてくれることがあります。

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飲酒のエネルギーを、数字でおさらいする

なぜ体型が変わるのかを、私はまず公的な情報で確かめました。e-ヘルスネットによると、アルコールは1グラムあたり7.1キロカロリーを生じ、体に蓄えられないことからエンプティーカロリーとも言われます(e-ヘルスネット)。

純アルコール20gなら、およそ142キロカロリー

この数字に、厚生労働省のガイドラインにある純アルコール量の式(摂取量×度数×0.8)を合わせると、ビール500ml(5%)の純アルコール量は20gで、アルコール分だけでおよそ142キロカロリーになります(厚生労働省のガイドライン)。実際の飲み物には糖質などのエネルギーも加わるので、これは「アルコール分だけ」の目安です。

体重と飲酒の関係は、一本の線ではない

一方で、飲酒と体重の関係は単純ではありません。飲酒と肥満についての総説論文は、飲む量や飲み方によって結果が分かれることを整理しており、飲む量や飲み方と体重の関係を一つの結論にはまとめきれない内容でした(Alcohol Consumption and Obesity: An Update)。私の体重計が動かなかったのも、そうした個人差の一部だったのかもしれません。

要点: エネルギーの計算は目安であり、体重の動き方は人によって違います。

関連記事: 純アルコール20g、ビール500ml1本の数字から始めた1年間のログ

体重計以外の記録を、ノートに足してみた

そこで、ノートの記録に項目を足しました。続けるコツは、数を増やしすぎないことです。

記録項目

測るタイミング

気づきやすい変化

体重

毎朝起きてすぐ

日々の揺れ、長い目での傾向

ウエスト

週に一度、同じ曜日の朝

おなかまわりのゆるやかな変化

お気に入りの服のフィット

月に一度、同じ服で

ボタン、ウエストの余裕

朝の顔のむくみ

毎朝、洗面所で

日による浮き沈み

図: 私が記録ノートに並べた、体型の4つの見方(筆者の個人記録の項目)

記録を始める前に、私は次の3つを決めました。

  • 測る時間は、毎回同じ朝のタイミングにする。
  • 数字と一緒に、気分や睡眠の一言も書く。
  • 変化がない日も、「変化なし」と書いて空白にしない。

ウエストは「週に一度」にした

最初は毎日メジャーを当てていましたが、毎日だと数ミリの違いに気持ちが揺れてしまいました。そこで週に一度、同じ曜日の朝に測ると決めました。変化はゆっくりでも、ノートに並べると流れが見えます。

同じ服を「ものさし」にする

ジーンズの経験から、体型を見る「ものさし」として、同じ服を一枚決めました。月に一度それを穿き、ボタンの余裕や着心地を一言書きます。数字ではなく感覚の記録ですが、これがいちばん続きました。

睡眠や食事と合わせて見る方法は、禁酒と体重の変化を期間で整理した記事や、カロリー計算で見る禁酒の体重の記事も参考になります。

お酒を飲まない夜の過ごし方については、禁酒1年で変わったお金と時間の記事も、生活の変化を知る手がかりになります。

要点: 体重、ウエスト、服、むくみの4つを並べると、数字が動かない時期にも変化を見つけやすくなります。

体型を気にしすぎないための、私のルール

ただ、体型の記録は、使い方を間違えると自分を追い込む道具にもなります。5年やってみて気づいたのは、記録を「成績表」にしないことが大切だということでした。

見るのは月に一度だけ

ノートは毎日書きますが、見返すのは月に一度の「ふり返りの日」だけにしました。毎日見返すと、小さな揺れに一喜一憂してしまうからです。月に一度、数か月分の流れを眺めると、「今は変化が緩やかな時期なんだな」と落ち着いて受け止められます。

ノートの空白に救われた日

調子の出ない日は、ノートに何も書けない日もありました。それでも、空白のページを責めずに、翌日に一行だけ「昨日は休み」と書くことにしました。続けることよりも、戻ってこられることのほうが大切だと、5年の間に何度も感じています。

食事を減らしすぎない

飲まなくなった分、食べ物で調整しようとして、食事を極端に減らした時期もありました。でもその頃は、疲れやすくて、夜もよく眠れませんでした。体型の変化を急がず、食事は普通に楽しむ。これも、5年続けて分かったことです。

要点: 記録は成績表ではなく、自分の流れを知るための道具として使うと続きます。

よくある質問

Q. 飲まなければ体重は下がりますか。

人によって違い、断定はできません。飲酒と体重の関係は、量や飲み方、食事などで変わります。私の体重計も、しばらく動きませんでした。

Q. ウエストはどこで測ればいいですか。

測る位置や方法は、健診などで案内されるやり方に合わせるのが安心です。迷うときは、医師や保健師に相談してください。

Q. 記録が続かないときは。

項目を一つに絞るのがおすすめです。私も、最初は体重だけでした。慣れてから、少しずつ増やしました。

今週末、いちばん気に入っている服を一枚選んで、着心地を一行だけノートに書いてみてください。それが、あなたの体型を見るための最初のものさしになります。