ワインのアルコールが抜けるまで、何時間かかるのですか
結論から言うと、ワインのアルコールが抜ける時間は「飲んだ純アルコール量」でほぼ決まり、1杯なら2時間台、ボトルの3分の1なら5時間近くかかる計算になります。札幌市の交通安全資料には、純アルコール20gを含む酒量を「1単位」とし、分解におよそ4時間かかると言われている、と紹介されています(札幌市 交通安全情報)。この目安をワインの量に当てはめて逆算すると、グラスの大きさと注ぎ方で、抜ける時間がかなり変わってくることが見えてきます。
私は50代の男性で、健康診断でγ-GTPが基準値の2倍を超え、医師から減酒の指導を受けました。以前は、ワインを「何杯飲んだか」で数えていました。ところが調べてみると、数えるべきは杯数ではなく、グラスに入った量だったのです。この記事では、その気づきを数字と一緒に整理します。
厚生労働省作成の資料には、さらに細かく、20gを分解・排出するのにかかる時間の目安は男性4時間、女性5時間と書かれています(厚生労働省作成資料(島根県掲載))。
要点: 抜ける時間は純アルコール量で決まります。目安は20gあたり男性4時間・女性5時間です。
関連記事: 飲み会の席で量を増やさない5つの立ち回り、γ-GTPが基準値の2倍だった50代の実践記録
ワインの純アルコール量は、どう計算するのですか
計算式は「量×度数×0.8」
純アルコール量(g)は、摂取量(ml)×アルコール濃度(度数÷100)×0.8(アルコールの比重)で求められます。厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、この式が示され、ビール500ml(5%)なら20gの例が載っています(厚生労働省 健康に配慮した飲酒に関するガイドライン)。
ワインの度数は商品によって違いますが、ここでは分かりやすく12%として計算します。12%は仮の数字なので、実際はラベルの度数に置き換えてください。たとえば120mlなら、120×0.12×0.8で約11.5gです。
公的な目安の「1単位」とワイン
同じ札幌市の資料では、分解にかかる時間は性別・年齢・体重・体調によっても変わるとされ、1単位のワインのめやすは200ml(小グラス2杯)と紹介されています(札幌市 交通安全情報)。12%のワイン200mlは約19gなので、ほぼ1単位になります。
要点: 12%と仮定すると、ワイン200mlで約19gです。おおむね「小グラス2杯で1単位」と覚えます。
関連記事: 体重60kgで20gなら約3.3時間、手計算3ステップで出すアルコールが抜ける時間
グラス1杯とボトル3分の1では、抜ける時間はどう違いますか
計算で並べてみました
20gを4時間とみなして、量に比例するという単純な仮定で計算すると、次のようになります。男性の目安で計算していますが、実際の分解は人によって違うので、あくまで目安です。
ワインの量(12%と仮定) | 純アルコール量 | 抜けるまでの目安 |
|---|---|---|
120ml(基準のグラス1杯) | 約11.5g | 約2.3時間 |
150ml(少し多めの1杯) | 約14.4g | 約2.9時間 |
200ml(小グラス2杯) | 約19.2g | 約3.8時間 |
250ml(ボトルの3分の1) | 約24g | 約4.8時間 |
図: ワインの量別の純アルコール量と抜ける時間の目安(式は厚生労働省ガイドライン、時間は「20gで男性4時間」から比例で計算。女性は5時間で計算するとさらに長くなります)
先ほどの20gあたり4時間(男性)の目安は厚生労働省作成資料から、純アルコール量の式はガイドラインから取っています。表の数字はこれらを使った私の計算です。
「時間が来たら抜けている」とは限らない
この表の時間は、あくまで平均的な目安です。同じ札幌市の資料にも、性別・年齢・体重・体調によって変わると書かれています。睡眠中や疲れているときは、体感より長く残ることもありえます。運転や翌朝の予定があるときは、計算上の時間にさらに余裕を持たせるのが安全です。
要点: 120mlと250mlでは、抜ける時間が2時間以上違います。目安は余裕を持って使います。
家飲みのワインは、なぜ量を見誤りやすいのですか
注ぐ量は自己申告になりがち
お店では、グラスに入る量がほぼ決まっています。ところが家では、グラスの大きさも注ぎ方も人それぞれです。大きめのワイングラスにたっぷり注ぐと、本人は「1杯」のつもりでも、基準の120mlをかなり超えていることがあります。
純アルコール量の換算は、別の記事の早見表も便利です(純アルコール量の計算方法と早見表)。
私は減酒を始めるとき、いつも使っているグラスに計量カップで水を注いで、どこまで入るかを確かめてみました。目分量の「1杯」は、思っていたよりずっと多めだったのです。ここで初めて、杯数で数えていた自分の習慣が、量を過小評価していたと気づきました。
量を見える化する3つの工夫
次のような方法で、注ぐ量を自分の目で確認できるようにしました。
- グラスに入れる基準の高さに、シールやゴムバンドで印をつける
- ボトルの残りで量を管理する(ボトルの3分の1を超えたらそこで止める)
- 飲み始める前に、今日の量をメモしておく
どれも道具はほとんど要らず、続けやすいのが良いところです。ボトルの3分の1を目安にすると、ちょうど約250mlなので、表のとおり約24gになり、1単位を少し超えます。今日は何単位まで飲むかを先に決めておくと、飲み進めてから迷わずに済みます。
要点: 家飲みの1杯は、計ってみると多めになりがちです。印や記録で量を見える化します。
抜ける時間を知ったうえで、どう飲めば負担を減らせますか
抜ける時間から逆算して、飲み始めを決める
翌朝に予定がある日は、就寝時刻から逆算して、飲み終える時間を決めます。たとえば12時に寝るなら、250mlを飲むと約5時間近くかかる計算なので、遅くとも夜7時ごろには飲み終えておきたい、という考え方です。これは男性の目安をもとにした私の計算で、体調によってはもっと長くかかります。
飲まない日を決めて、量そのものを減らす
私は週3日を飲まない日にして、飲む日は1日2杯までと決めています。時間を気にするより、量を減らすほうが確実に楽でした。ガイドラインの式を使えば、量を減らしたぶんだけ純アルコールがどれだけ減ったかを数字で確認でき、続けるはげみにもなります。健診結果の数字が改善した体験は、別の記事にも書いています。γ-GTPの下げ方は、こちらも参考にしてください(γ-GTPは減酒でどのくらい下がるか)。量の目安は次の記事です(純アルコール20gの目安量ガイド)。
要点: 就寝時刻から逆算して飲み終えます。そのうえで、量と頻度そのものを減らすのが近道です。
よくある質問
ワイン1杯のアルコールは何時間で抜けますか
12%のワインを120mlとすると、純アルコール量は約11.5gです。20gで男性4時間・女性5時間という目安から比例で計算すると、男性で約2.3時間になります。ただし、体質や体調で変わるため、あくまで目安です。
ボトル1本を飲んだら、翌朝には抜けていますか
12%のワイン750mlなら、純アルコール量は約72gです。男性の目安で比例計算すると、およそ14時間以上かかります。就寝中は分解が追いつかないこともあり、翌朝の運転や仕事には慎重な判断が必要です。
水を飲めば早く抜けますか
水を飲んでも、肝臓での分解速度が速くなるわけではありません。水分は脱水を防ぐ意味では役立ちますが、「抜ける時間」を短縮するものではないと考えてください。
女性は何時間を目安にすればいいですか
厚生労働省作成の資料では、20gの分解にかかる時間は女性で5時間とされています。同じ量でも男性より長くかかる目安なので、時間の計算にも余裕を持たせてください。
今夜のグラスに、いつもの量を一度だけ計量カップで注いでみてください。その数字が、ご自分に合った飲み方を決める出発点になります。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。体調や持病が気になる方は、医師や薬剤師にご相談ください。

