結論から言うと、体調や気分の波を知る一番の近道は、毎日同じ7項目を同じ順番でノートに残すことです。私は40代の女性で、30代後半に自分の飲み方を見直し、断酒を続けて5年になります。お酒をやめると体調の波がはっきり見えてくる反面、それが月の周期やホルモンの変化のせいなのか、疲れのせいなのかは、記録しないと分かりません。この記事では、私が5年かけて落ち着いた7つのチェック項目と、ノートの読み返し方をお伝えします。

誤解のないよう先に書いておくと、私は医療者ではありません。ここで書くのは、あくまで個人の記録の方法です。気になる症状があるときは、婦人科や内科で相談するのが確実だと考えています。

お酒をやめると、体調の波が見えやすくなる

振り返ってみると、お酒を飲んでいた頃は、体調の悪さを「飲みすぎのせい」で片づけていました。やめてからは、その言い訳が使えなくなった分、波の正体を知りたくなったのです。

女性は、少量でも注意が必要とされている

厚生労働省のe-ヘルスネットのパンフレットには、女性は男性よりアルコールの影響を受けやすいため少量の飲酒でも注意が必要だと書かれています。理由として、分解する酵素の働きが男性より弱いこと、体内の水分量が男性より少ないこと、女性ホルモンの影響を受けやすいことが挙げられています(e-ヘルスネット 女性向けパンフレット)。生活習慣病のリスクを高める量も、女性は1日あたり純アルコール20g以上とされています。

中年期のお酒は、研究でも整理されている

40代から更年期にかけての飲酒については、研究のまとめも出ています(PubMed 39180900)。私はこの分野の専門家ではないので、内容の詳細にはふれません。ただ、年代ごとにお酒との付き合い方を見直す視点があること自体が、心強く感じました。

要点: 女性は少量でも影響を受けやすいとされます。やめたあとは、波の正体を記録で確かめます。

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毎日つける7つのチェック項目

私のノートは1日5分、寝る前に書きます。項目は次の7つです。

  1. 起きた時刻と、起きたときの体の重さ(5段階)。
  2. 眠りの感覚(寝つき、夜中に起きた回数、朝のすっきり感)。
  3. 気分(朝・夜に一言)。
  4. 食欲と、甘いものが欲しくなったか。
  5. むくみ、頭痛、肩のこりなど、体のサイン。
  6. 月経の有無や、その日の周期の目安。
  7. その日いちばん疲れた出来事と、飲みたくなった時間。

5段階で書くと、続けやすい

文章で書くと負担になるので、数字は5段階にしました。「1が最悪、5が最高」と決めておき、迷ったら3を付けます。

6つ目は、周期の目安だけで十分

月経がある方は、周期の何日目かを一緒に書いておくと、あとで読み返したときに波の位置が分かります。月経が不規則な年代の方は、「出血あり/なし」だけでも構いません。

項目

書き方

書く時間の目安

朝の体の重さ・眠り

5段階+一言

1分

気分・食欲

一言

1分

体のサイン・周期

あり/なし

1分

疲れた出来事・飲みたくなった時間

一行

2分

図: 記録ノートの書き方の目安(筆者の運用)

要点: 7項目は5段階と一言で書きます。1日5分、続くことが第一です。

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1か月分たまったら、ノートの読み返し方

書くだけでは意味が半分です。月に一度、30分だけ読み返します。

読み返しの手順

  1. 5段階の点数が低い日に、印を付ける。
  2. 印の日が、周期のどのあたりに集まっているかを見る。
  3. 印の前の2〜3日に、睡眠や食事で共通点がないか探す。
  4. 共通点が見つかれば、次の月に一つだけ試す。

振り返ってみると、波には「型」があった

5年続けて気づいたのは、私の場合、気分が落ちる時期と眠りが浅くなる時期が、毎月ほぼ同じ頃に重なっていたことでした。原因を決めつけるつもりはありませんが、その時期にあらかじめ早く寝る、予定を詰めすぎないといった工夫をすると、乗り越えやすくなりました。波があること自体を、悪いことと考えなくなったのも大きな変化です。

要点: 月に一度読み返すと、波の型が見えます。見えたら、先回りして一つだけ工夫します。

受診を考える目安

ノートは、受診のときにも役立ちます。ただし、診断の代わりにはなりません。次のような場合は、自己判断せずに相談してください。

  • 眠れない、気分の落ち込みが2週間以上続いている。
  • 月経の周期や量が、これまでと大きく変わった。
  • ほてりや動悸など、日常生活に支障が出るサインがある。
  • ノートを付けること自体が苦しくなってきた。

ノートは「持っていく」ためのもの

受診のとき、3か月分ほどのノートを見せると、「いつから、どんな頻度で」を説明しやすくなります。診察室では緊張して忘れがちなので、私は大事なところに付箋を貼って持っていきました。

また、お酒との付き合い方を考えている方にとっても、記録は役に立ちます。厚生労働省のガイドラインでは、自分の飲酒状況を把握することが勧められています(厚生労働省 ガイドライン)。飲んでいる方は、7つ目の欄に飲んだ量も足しておくと、体調との重なりが見えやすくなります。断酒を続けている私にとっては、「飲まなかった日」を数えることが小さな励みにもなっています。

要点: ノートは相談の材料です。不安があるときは、早めに専門家に頼ってください。

よくある質問

月経が不規則でも、周期は書くべきですか?

細かい日数は書かなくて大丈夫です。「出血あり/なし」だけでも、あとで読み返す手がかりになります。

飲酒をやめれば、体調の波はなくなりますか?

波がなくなるわけではありません。私の場合も、お酒をやめたあとに波がはっきり見えるようになりました。大切なのは、波をなくそうとするより、見えるようにすることだと考えています。

記録が続かないときは、どうすればいいですか?

項目を減らしてください。7項目を、まず「起きた時刻」と「気分」の2項目にしても構いません。書けなかった日があっても、そこで終わりにしないことが大切です。

ノンアルコール飲料は、体調の記録に影響しますか?

私は、記録の日にノンアルを飲んだ場合は、ノートの余白に「ノンアル」と一言書き足しています。商品によってはアルコール分1%未満のものもあるので、ラベルの表示は確認してください。

今夜、手帳か余ったノートの隅に、7項目のうち2つだけ書いてみませんか。5年たって思うのは、続けるコツは「少なく始めること」だということです。

※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。