「気分の揺れ」が減ったのは、いつの間にかだった

振り返ってみると、飲んでいた頃の私は、感情の波がかなり大きかったと思うんです。夜はすっと落ち着く感じがあっても、翌朝にはなんとなく沈んでいる。気分が上がっているときと、どんよりしているときの落差が、今よりずっと激しかった。

断酒して1年、2年と経つうちに、その波が少しずつなだらかになってきました。5年やってみて気づいたのは、気分の安定は「何か大きなことをする」よりも、毎日の小さな確認の積み重ねによって育まれるものだということ。

今日は、私がノートをつけながら見つけてきた「気分の波を穏やかに保つための習慣」を、チェックリスト形式で7つにまとめました。どれか一つでも、今日から試してみてもらえたら嬉しいです。

朝のうちに「今日の自分」を確認する3つの習慣

チェック1:起きた瞬間の「体のトーン」をひと言メモする

目が覚めたとき、「重い」「まあまあ」「すっきり」など、ひと言だけノートに書くようにしています。評価するのではなく、ただ観察するだけ。これを続けると、気分が落ちやすい曜日や時期のパターンが見えてきます。5年分のノートを見返すと、自分の気分のリズムがはっきりわかって、「あ、今週はこういう時期なんだ」と客観的に受け止められるようになりました。

チェック2:水を一杯飲んでから、今日の「したいこと」を一つ決める

朝イチに水を飲む習慣は、気分のスイッチを入れる小さな儀式になっています。そのあと、「今日これをしたい」と一つだけ決める。タスクではなく、したいことというのがポイント。「好きなお茶を淹れたい」でも「窓を開けて空気を入れ替えたい」でも十分。小さな能動性が、一日の気分の土台をつくってくれます。

チェック3:昨日「よかったこと」を一行だけ書く

これは断酒2年目に始めた習慣です。よかったことといっても大げさなものでなくていい。「夕飯がおいしかった」「ぐっすり眠れた」、それで十分です。脳は放っておくとネガティブな記憶を拾いやすい性質があると言われています。意識的に「よかったこと」に目を向けることで、朝から気分の照準をプラスに合わせることができます。

日中の「ざわつき」をその場でリセットする2つの習慣

チェック4:感情が揺れたら「何が引き金だったか」をひと言メモする

イライラしたり、急に落ち込んだりしたとき、私はすぐにノートを開いて「何があったか」をひと言だけ書きます。書くことで、感情と自分の間に少し距離ができるんです。5年やってみて気づいたのは、私の気分が揺れるパターンはだいたい決まっているということ。睡眠が浅かった翌日、食事の時間が乱れた日、特定の種類の会話のあと。自分のパターンを知っているだけで、「ああ、今日はそういう日だ」と落ち着いて受け止められるようになりました。

チェック5:深呼吸を「4カウント吸って、8カウント吐く」で3回行う

これは場所を選ばずにできる、最小単位のリセット方法です。飲んでいた頃は、ざわつきを感じるとお酒で蓋をしようとしていたなと、振り返ってみると思います。今は、呼吸ひとつで気分を少し落ち着かせられることを知っている。完全にリセットできなくてもいい。「少し落ち着いた」くらいで十分で、それを積み重ねることが大切だと感じています。

夜に「明日の自分」を整える2つの習慣

チェック6:眠る前に「今日の気分を10点満点で採点する」

点数はあくまで目安。大事なのは、何点だったかではなく、「なぜその点数だったか」を一行だけ書き添えることです。これを続けると、気分の点数を上げている要素と、下げている要素が自然に見えてきます。私の場合、点数が高い日は決まって「ちゃんと水を飲んでいた」「体を少し動かしていた」「食事を急いでいなかった」の三つが揃っていました。数字にすることで、感情をフラットに見られるようになるんです。

チェック7:翌朝に持ち越したくないことを「紙に書いて、ノートを閉じる」