梅雨の外食、かつての「とりあえずビール」が消えた日

じめじめした梅雨の日、夫と子どもを連れてちょっとした外食に出かけた。以前の私なら、席についた瞬間に「とりあえずビール!」と口に出していたと思う。雨で少し湿った空気、エアコンで冷えた店内、そのコントラストがビールの喉越しをいっそう呼んでいたから。

でも今は違う。第一子を産んでから授乳期を経て、いつの間にか「選んで飲まない」が私のスタンスになった。禁酒というより、その夜に何を飲むかを自分で選ぶ感覚。そのほうが、私にはしっくりくる。

子どもがいると、外食のペースそのものが変わる。メニューを選ぶ時間も、食べ終わるタイミングも、以前とはまるで別のリズムになった。そのリズムの変化が、「お酒を選ばない」ことと自然に噛み合ってきたのかもしれない。

子連れ外食でノンアルを選ぶのが「当たり前」になるまで

最初は少しだけ手持ち無沙汰だった

ソバキュリを始めたばかりのころ、外食でノンアルを頼むのは少し照れくさかった。「飲まないの?」という周囲の視線が気になるというより、自分の中でまだ「これでいいのかな」という迷いがあったのだと思う。

特に梅雨や夏の時期は、冷えたビールやワインを注文する人を目の前にすると、「ちょっとくらいいいかな」という気持ちが顔を出した。でも子どもが隣にいると、それよりも先に「帰り道に眠くなったら困るな」「夜のお風呂や寝かしつけをクリアに動きたい」という実感が来る。子どもがいると、飲まない理由がひとつ増えるのだ。

ノンアルの選択肢が増えたことも後押しになった

ここ2年ほどで、ファミレスやカジュアルレストランのノンアルドリンクメニューがずいぶん充実してきたと感じる。以前はコーラかジュースかという選択肢しかなかったような店でも、クラフトノンアルビールや炭酸系のモクテルが並ぶようになった。

「これを飲みたい」という積極的な気持ちで選べるようになったのが、大きな転換点だったと思う。我慢して飲まないのではなく、選んで飲む。その感覚は、気分をずいぶん軽くしてくれた。

梅雨の子連れ外食で私が実践している「選ぶ」コツ

事前にメニューを軽くチェックしておく

子連れ外食は事前の下調べが肝心、というのは料理の面でもドリンクの面でも同じだと気づいた。お店のホームページやSNSでノンアルの選択肢をざっと確認しておくと、席についてから迷う時間が減る。「今日はノンアルビールにしよう」「あのお店なら炭酸系のやつが美味しかった」と先に決めておくだけで、なんとなく楽しみが増える感じがする。

梅雨の時期は特に、蒸し暑さとエアコンの寒さのギャップで体がくたびれやすい。そういう日こそ、ドリンク選びをちょっとした楽しみにしておくと、外食全体のテンションが上がる気がする。

「乾杯」をノンアルで楽しむことにした

子連れ外食で夫と乾杯するとき、最初は「私だけノンアルビールで乾杯って微妙かな」と思っていた。でも実際にやってみたら、全然気にならなかった。むしろ泡のあるグラスを合わせる感触は同じで、「乾杯」という儀式の気持ちよさはちゃんとある。

子どもも一緒にジュースで乾杯するようになって、今では家族3人でグラスを合わせる瞬間が食事の始まりの合図になっている。子どもがいると、こういう小さな儀式がじんわり嬉しい。

「飲まない夜」の帰り道が、実は好きになった

外食の帰り道、子どもを抱っこしながら夫と話しながら歩く時間が、今の私はすごく好きだ。以前は、飲んだあとの帰り道はどこか記憶がぼんやりしていた。楽しかったはずなのに、なんとなくフィルターがかかっているような感覚。

シラフの帰り道は、子どもの重さや体温、外の空気の湿度、夫の話す声のトーン、そういうものがはっきり感じられる。梅雨の夜のにおいすら、そんなに悪くないなと思えるようになった。

これは「飲まないから楽しい」という話ではなく、感覚がクリアだから受け取れるものが増える、というイメージに近い。選んで飲まないことで、夜の帰り道の質感が変わった、という実感。

ソバキュリは「楽しみを減らす」ことじゃなかった

ソバキュリを続けてきて、一番大きな気づきは「楽しみが減っていない」ということだ。むしろ食事の味が鮮明になったり、食後のデザートをちゃんと楽しめるようになったりと、外食の満足感は変わっていないし、場合によっては上がっているかもしれない。

梅雨の子連れ外食、ぐずりながらも一緒にご飯を食べる子ども、雨上がりの帰り道。そういうシーンが、選んで飲まない自分の「日常の一コマ」として積み重なっている。

完全に飲まないと決めているわけじゃない。特別な夜に少し飲むこともある。それでも「今日は飲まないほうが気持ちいい」と選べる自分が、今の私は好きだ。

もし子連れ外食でソバキュリを試してみようかな、と思っている人がいたら、まずメニューのノンアル欄を眺めてみることをおすすめしたい。「これ飲みたい」と思えるものが一つあれば、それだけで今夜の選択肢はぐっと広がる。

※本記事は一般情報の提供を目的としており、医療的助言・診断・治療の推奨ではありません。健康に関するご不安は、医療機関にご相談ください。