禁酒の体験談を3年分、先に結論から書きます。変わったのは体より先に「夜の過ごし方」でした
結論から言うと、自分の禁酒3年の記録でいちばん大きく変わったのは、数値よりも先に夜の時間の使い方でした。10年以上、ほぼ毎日ビール500mlを2缶飲んでいた40代男性です。健診でD判定が出たことをきっかけに飲まない生活に切り替えて、今も続いています。
この記事は体験談ブログとして、1週目・1か月・1年・3年の順に書いていきます。ただし体験は体験、数字は数字として分けます。厚生労働省の男性向けの解説書(2026年9月版)でも、飲酒の状況を毎日記録して振り返ることが勧められています。自分の記録を残すのも、その流れに沿った形です。数字は厚生労働省などの一次情報に当たったものだけを載せ、確認できなかったことは「確認できなかった」と書きます。
要点: 体験は自分の記録、数字は一次情報と、はっきり分けて読んでください。
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禁酒前の自分は、どのくらい飲んでいたのか
純アルコール量に直すと
ビール500ml(5%)の純アルコール量は、500×0.05×0.8で20gです。この式と数字は、厚生労働省の健康に配慮した飲酒ガイドラインに載っています。自分は毎日2缶だったので、1日の純アルコール量は40gでした。
同じガイドラインでは、生活習慣病のリスクを高める飲酒量を、男性で1日あたり純アルコール40g以上としています。自分は、毎日その水準にちょうど達していたことになります。
ビール500ml 1缶:20g自分の晩酌(2缶):40g男性のリスク量:40g以上純アルコール量=量(ml)×度数÷100×0.8
図: 1日あたりの純アルコール量の比較(厚生労働省ガイドラインの式と基準値から算出)
当時の自分の言い訳
当時は「ビールは水みたいなものだ」と本気で思っていました。量を測らなかったので、自分の数字を知らなかっただけだったんです。今思えば、いちばん最初に必要だったのは、意志の力ではなく、数字を知ることでした。
健診Dをきっかけに
健診の結果にDがついたとき、まず最初に感じたのは焦りよりも、驚きでした。自覚症状はなかったからです。ただ、健診の数値の見方や、受診が必要かどうかは医師の判断に委ねるべきことなので、自分は結果を持って医療機関に相談に行きました。
要点: 自分の晩酌は純アルコール量で1日40g。数字にすると、当時の自分が見えました。
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1週目に起きたこと。夜が長く、眠りが浅かった
最初の夜
禁酒1日目の夜は、手持ちぶさたで落ち着かず、何度も冷蔵庫の前に立ちました。夜が長く感じるのは、飲む時間がそのまま空白として残るからだと気づきました。
眠りの変化
数日間は、眠りが浅く、夜中に目が覚めることがありました。アルコールが睡眠に与える影響は、研究でも調べられています。健康な成人を対象にした研究を統合したメタ分析(Sleep Medicine Reviews、2025年)では、低用量のアルコールでもREM睡眠の開始が遅れて時間が減るとされています。一方で、総睡眠時間や睡眠効率への影響は不確実と結論づけられています。この研究は健康な成人を対象にしたもので、毎日飲んでいた人が禁酒したときの経過を直接調べたものではありません。ですから、自分の1週目の眠りの浅さを、この研究だけで説明することはできません。
離脱症状については、慎重に書きます
長く多量に飲んでいた人が飲酒を急に中止すると、離脱症状が出ることがあります。e-ヘルスネットのアルコールと依存では、手の震え、不眠、発汗、不安、重いときには幻覚やけいれんなどが挙げられています。毎日多量に飲んでいた方が自己判断で急にやめるのは、危険な場合があります。自分は医療機関に相談しながら進めました。同じ状況の方は、必ず医師に相談してください。
要点: 1週目は夜が長く眠りも浅くなりがちで、多量飲酒を続けていた方は医師に相談したうえで進めます。
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1か月で見えたこと。数字が動いたのは、γ-GTだけではありませんでした
研究が示していること
飲酒を1か月控えた研究があります。Alcohol and Alcoholism誌(2018年)の論文では、中程度の飲酒者が1か月アルコールを控えるとγ-グルタミルトランスフェラーゼ(γ-GT)が下がり、飲酒を再開すると元の水準に戻ったと報告されています。この研究は中程度の飲酒者が対象で、自分のような毎日40gの飲み方に、そのまま当てはまるかは確認できていません。
自分の1か月
1か月たった頃、朝の起き方が変わったと感じました。ただし、これは自分の感覚の話です。数値の変化は、再検査の結果とあわせて医師に確認してもらいました。
夜の使い方が変わった
飲まなくなると、夜に3時間ほどの余白が生まれました。その時間に散歩、読書、翌日の準備をするようになって、「夜は飲む時間」という前提そのものが崩れていきました。
- 夕食後に30分歩く。
- 風呂を先に済ませて、飲んでいた時間に本を読む。
- 翌日の弁当と持ち物を、前の晩に準備する。
要点: 1か月の禁酒でγ-GTが下がった報告があり、自分は朝の起き方と夜の過ごし方の変化を感じました。
1年・3年で変わったこと、変わらなかったこと
変わったこと
- 夜の時間:飲む時間が、自分で使える時間になりました。
- 朝の感覚:二日酔いの朝を迎えなくなりました。
- 付き合い方:飲み会は、飲まずに参加するのが普通になりました。
変わらなかったこと
飲みたいという気持ちは、ゼロにはなっていません。ふとした夕方に、冷えたビールが頭に浮かぶことは今もあります。ただ、それを「出てきたな」と眺めて、やり過ごせるようになりました。
家族との関係
家族からは、飲まなくなってから会話が増えたと言われます。ただし、これも自分の体験です。誰にでも同じことが起きるとは言いません。
要点: 気持ちはゼロにならず、扱い方が変わったというのが3年目の実感です。
禁酒を続けるための工夫。自分がやったこと・やらなかったこと
やったこと
- 家に酒を置かない。
- 夕方に飲みたくなる時間帯の予定を、あらかじめ入れておく。
- 日記に、飲まなかった日を記録する。
- 飲み会では、最初にノンアルを頼む。
やらなかったこと
自分は、飲みたい気持ちを我慢比べで抑え込もうとはしませんでした。気持ちが出たときは、出たことを認めて、別の行動に置き換えるようにしました。
相談できる窓口
飲酒の量を減らせない、やめられないと感じる場合は、一人で抱えずに、専門の医療機関や相談窓口を頼ってください。e-ヘルスネットでも、依存の進行は自分では気づきにくいと説明されています(アルコールと依存)。
要点: 我慢比べではなく、置き換えと記録と相談の3つで続けました。
飲まないと決める前に、自分が準備したこと
家の中の環境を変える
最初にしたのは、家の冷蔵庫と棚から酒を出すことでした。目に入るところに置いてあると、毎日の習慣がそのまま働いてしまうからです。代わりに、炭酸水と麦茶、ノンアル飲料を冷やしておきました。飲み物の「手の動き」を変えるだけで、夕方の流れがだいぶ変わったんです。
家族に伝える
家族には、「健診の結果が出たので、しばらく飲まない」と先に伝えました。伝えておくと、飲み会の誘いや贈答の酒の扱いが決めやすくなります。家族を巻き込むと負担をかけてしまう気がして迷いましたが、結果的には、伝えたほうがずっと楽でした。
医療機関に相談する
毎日多量に飲んでいた自分は、医療機関に相談してから始めました。受診の目安や進め方は、人によって違います。ここは自分の判断ではなく、専門家に決めてもらう部分です。
夕方の「穴」を埋める予定を入れる
飲みたくなるのは、決まって夕方から夜でした。その時間帯に、ジムや散歩、買い物の予定を入れておくと、気持ちが出る前に体が動きます。予定が無いと、空いた時間は習慣に埋められてしまうので、最初の1か月は意識して予定を詰めました。
- 夕食の準備を、自分の担当にする。
- 仕事帰りに寄る場所を決めておく。
- 風呂の時間を、いつもより早める。
- 寝る前の1時間は、スマホの代わりに本を置く。
要点: 飲まない決意より先に、冷蔵庫・家族・予定という環境を変えておくと続きます。
飲み会・外食・年末年始。場面別の乗り切り方
飲み会
最初に「今日は飲まないので、ウーロン茶をお願いします」と先に言ってしまうのが、いちばん気が楽でした。理由を細かく説明する必要はありません。「健診の結果が出て」と一言添えれば、たいてい納得してもらえます。ノンアルを注文できる店を、自分で選ぶ場面も増やしました。
外食
食事だけの外食なら、飲まなくても楽しめます。むしろ、料理の味がはっきり分かるようになったと感じています。飲み物は炭酸水かお茶にして、料理のほうに集中すると、満足感が変わります。
年末年始・お盆・冠婚葬祭
人が集まる時期は、お酒を勧められる機会が増えます。自分は、乾杯のときだけグラスにノンアルかウーロン茶を入れて、手に何かを持っておくようにしています。手ぶらでいると、注がれる流れになりやすいので、グラスを持つことが「飲まない意思表示」になります。
勧められたときの一言
- 「今日は車なので」(運転の予定があるとき)。
- 「健診の結果が出たので、しばらくお休み中です」。
- 「飲むより食べるほうが好きになりました」。
断り方は、その場の空気に合わせて選べば十分です。無理に理由を作らなくても、「今日は大丈夫です」で通ることも多いです。
要点: 場面ごとの一言と、手に持つグラスを決めておくと、気持ちが揺れにくくなります。
記録の付け方。数字を残すと、続けやすくなりました
何を記録するか
自分が続けているのは、ごく簡単な記録です。凝ったアプリは使わず、ノートかスマホのメモに、その日に書けることだけを書いています。
- 飲まなかった日に、日付に丸をつける。
- 飲みたくなった時間帯と、そのときにしたこと。
- 翌朝の目覚めの一言。
記録の効果
書き続けると、飲みたくなる時間帯や場面にパターンがあることが見えてきます。自分の場合は、仕事の山が終わった夕方と、週末の昼下がりでした。パターンが分かると、予定を入れる時間も決めやすくなります。
失敗した日の書き方
もし飲んでしまった日があっても、記録を途中でやめないでください。飲んだ事実をそのまま書いておくと、次に同じ場面が来たときの対策が立てられます。責めるのではなく、データとして残すのが続けるコツです。
数値の記録
健診や再検査の数値は、結果の紙をそのままファイルに残しておきます。数値の解釈や、治療が必要かどうかは医師に任せて、自分は「経過を残す係」と割り切っています。
要点: 記録は「丸・時間帯・翌朝の一言」だけで十分で、失敗した日も残します。
例外と注意。自分の体験が当てはまらない人へ
飲酒量が多い方・長い方
自分の体験は、あくまで1人の記録です。飲酒量が多い方や期間が長い方は、離脱症状のリスクがあるので、自己判断で急にやめず、必ず医療機関に相談してください。
「禁酒」が合わない方もいます
完全に飲まないという選択が、全員にとって最善とは限りません。量を減らす節酒という選択肢もあります。目的や体調にあわせて、自分に合う形を選んでください。
数値の解釈について
健診の数値の読み方や、治療が必要かどうかは、医師の判断が必要です。この記事の内容を、診断や治療の代わりにはしないでください。
要点: 体験談は参考であり、飲酒量が多い方は医療機関への相談が先です。
よくある質問
Q1. 禁酒すると、最初の1週間はどうなりますか?
自分の場合は、夜が長く感じられ、眠りが浅い日がありました。ただし個人差があります。多量に飲んでいた方は離脱症状が出ることがあるので、医師に相談してください(e-ヘルスネット)。
Q2. 禁酒でγ-GTPは下がりますか?
1か月の禁酒でγ-GTが下がり、再開すると戻ったという報告があります(PubMed)。ただし対象は中程度の飲酒者で、個人の結果は人それぞれです。
Q3. 純アルコール量はどう計算しますか?
量(ml)×度数÷100×0.8です。5%のビール500mlなら20gになります(厚生労働省のガイドライン)。
Q4. 飲みたい気持ちはいつなくなりますか?
自分は3年たった今も、ふと浮かぶことがあります。ゼロにする必要はなく、出たときの扱い方を決めておくと、続けやすくなりました。
Q5. 禁酒と節酒、どちらを選べばいいですか?
目的と体調で変わります。迷う場合は、医師に相談してください。自分は、自分の飲み方を数字にしたうえで、禁酒を選びました。
今夜できること
今夜、自分が1日に飲んでいる量を、純アルコール量に直して書き出してみてください。数字が見えると、次の一歩が決めやすくなります。
※本記事は一般情報であり医療的助言ではありません。

